結局は。
んー?
左手。
ま、比較的すぐにばれた。
でしょうね。 あの子は貴女と違って鈍くは無いし。
…でも今はあの時よりは酷くないし。
ええ、みたいね。 それでも少し、不自由そうではあるけど。
そうでもない。
へぇ?
慣れれば。
…それまで。 あの子は罪の意識に苛んだでしょうけど。
相変わらず、嫌な奴。
違う?
…。
まぁでも。 貴女は元々、器用では無かったから?
うるさい。
ふふ。
…。
今日もご苦労さま、ナディ。
…。
返事は?
…お疲れさまです、支部長さま。
もう、支部長じゃないわよ?
…あんたって、本当に向いているのね。
ええ、自分でも本当に然う思うわ。
…。
もう帰る?
帰る。
たまには一緒に食事でもしない? 勿論、あの子も誘って。
いい、ごはん作って待ってると思うから。 それにエリスのごはんの方が美味しい。
未だに新婚のようね。
家族なら、普通でしょ。
普通、ね。 折角、奢ってあげようと思ったのに。
……。
今日は記念日でしょう?
…どうしてあんたが覚えてるかな。
まぁ、ね。 付き合い、長いし。
……エリスか。
いいえ、あの子からは何も聞いてないわ。
私が勝手に覚えてるだけ。
忘れろ。
嫌。
どうしてあんたが
大事な日だもの。
…。
結婚記念日は、ね。
あんたには関係無いでしょうが。
いいえ、あるわよ。
はぁ?
友人、だから。
…やっぱ関係ないじゃん。
ナディ。
んー。
今日のお給料。
…。
あの子も一緒の方がより多くなると思うのだけど。
しつこい。
未だ無理なのかしら?
…。
けれどもう手は
ブルーアイズ。
ん?
これ、ありがとう。
いいえ、どういたしまして。
…。
何か、買っていってあげるのかしら?
余計なお世話。
ええ、然うよ。 だから少し、厚いでしょう?
…あつい?
まぁ、気持ちだけど。
……いつもこれくらいだったら、良いのに。
それは貴女の働き次第。 今日は特に頑張っていたようだから。
いつも頑張ってるっつの。
家族の為?
うるさいなぁ。
…ナディ。
何。 もう帰るんだけど。
待ってるものね。
分かってるなら
貴女も変わらないわね。
…は?
まぁ、あの旅をしていた頃よりは歳は取ったけれど。
……。
良いわね?
やっぱり嫌味か。
いいえ、素直に羨ましいと思っているのよ。 少しだけだけど。
……。
緩やかになったのか。 それとも…。
…さぁ。
けれどね。
…。
本当の事を言うと、あの子がこんなに長く生きるとは思っていなかった。
…ブルーアイズ。
造られた存在がどこまで生きるのか、生きられるのか。 それは誰も知らなかった。 ましてや
何言ってんの。
…ん?
エリスは簡単に死なない。 勝手に殺すな。
…。
約束、したのよ。
…。
あたしと生きるって。
…然うね。
たく、歳取るとロクなコト言わない。
…。
お…。
やっぱり、返してもらおうかしら。
ちょ、あ、こら…!
はい。
抜いたの、返せ。
嫌よ。
…。
ごめんなさい、は?
…なんで
返して欲しくないのかしらね?
……。
待ってるんでしょう?
…ごめんなさい。
宜しい。
……歳取っても
ん?
何でもありません。
なら良いけれど。
……。
じゃあ、また明日。 寝坊、しないようにね。
…ほんと、いちいち嫌な奴。
一生、治らないわね。
…。
それが私だから。
…あーやだやだ。
ナディ。
リリオ、あんたも終わり?
うん。
お疲れ。
お疲れ様。
……。
ん? なに?
あ、いや。
ふふ、今日は見てないけど。
ああ、そう。 なら、良いや。
ナディはもう、帰るんでしょ?
うん。
今日は記念日だものね。
…。
勿論、覚えてるよ。 ナディにとっても、エリスにとっても、とても大事な日だもの。
そんなもんかなぁ。
うん、そんなもの。
まぁ、良いけど。 …エリスも喜ぶだろうし。
ナディはいつだって。
ん?
ううん、屹度。 いつまでも、エリス、だね。
そうでも無いけど。
ふふ。
え、と。 リリオは慣れた?
うん、大分。
そっか、それは良かった。
そういやあいつは?
お父さんからはたまに連絡が来るよ。
相変わらずか。
うん、相変わらず。
いい歳してんだから、いい加減、足洗えば良いのに。
けどうちにいても屹度、する事無いと思うんだ。 それにそんな姿、想像出来ない。
…確かに。
渡ってる方がお父さんらしい。
そんなもんかな。
うん。 それはナディもだけどね。
…。
もう、行かないの?
分かんない。
分かんない?
また行きたいって気持ちはあるから。
エリスは?
連れて行くよ。 と言うより、エリスはちゃんと付いて来てくれる。
わぁ。
なに?
惚気だ。
はは、ばれた?
うん、ばればれ。
まぁ、ここ最近かは大分落ち着いたしね。
落ち着いた?
一応、は。
その時は言ってね。 何も言わないで行っちゃうなんて、だめだから。
うん、分かってる。
何か買って帰るの?
うん?
記念日だから。
…まいったな。
当たり?
普通で良かったんだけど。 リリオにまで言われちゃ、どうしようかな。
喜ぶと思うけどな。
それは、分かってるけど。
何も思いつかない?
…。
お花は?
それは恥ずかしい。
じゃあ…
まぁ、本あたりが無難かな。 欲しがってるの、あるし。
…。
え、なに。
ナディ、乙女心が分かってない。
えぇ。
本って。
いやだって、未だに好きだし。
そうだろうけど。
…え、と。
たまにはアクセサリなんて、良いと思うけど。
アクセサリって。
良いと思うよ?
…うーん。
ネックレスとか、どう?
いや、良いとは思うけど。
けど?
…そんなに高給取りじゃ、無いし。
…。
そりゃ、今日は多めに貰ったし…一寸した小遣いもあるけど。
別に高いのじゃなくたって良いじゃない。
…。
ナディが一生懸命、選んだのなら。
…うん。
あ、今エリスの喜んだ顔、想像した?
そ、そんな事は
当たりだ。
……まいったなぁ。
じゃあ、行こう。
え、どこに?
お店、付き合ってあげる。
い、良いわよ。
変なの、選ばないように。
一生懸命選んだのなら
でも本当に変だったら、ひかれちゃうかも。
……。
…想像、した?
してない。
エリスがよく言ってるけど。 ナディは分かりやすい。
よくって。 あいつめ。
行かないで大丈夫?
とりあえず、もう少し考えてみるわ。
考えるの?
うん。
そっか。
リリオ。
うん?
あんたは旅してた頃の事、思い出す?
うん、思い出すよ。 と言うより、私の一部だから。
…。
もう、出ることは無いかもしれないけど。 それでもあの空と荒野は忘れない。
…そっか。
ナディ。
ん?
おめでとう。
…。
結婚記念。
…ありがと。
ただいまー。
おかえりなさい、ナディ。
ただいま、エリス。
今日もお疲れさま。
ん、あんたも。 体調はどう?
ん、大丈夫。
そっか、良かった。
…。
ん?
それだけ?
…分かってますよ。
なら、良し。
あー、エリス。
はい。
おいで。
もう、来てるよ?
……。
ナディ…ん。
……ただいま。
…おかえりなさい。
え、と。 ごはんは出来てる? おなか、すいちゃった。
うん、今日は丁度良いよ。
お、やった。
くいしんぼうのナディの為に頑張った。
はいはい、ありがと。
…ん?
そういや、
ナディ、何持ってるの?
え。
何か買ってきたの?
あ、いや、これは…。
…エリスには内緒?
内緒じゃないけど…後で渡そうかな、て。
誰に?
…あんたに。
私?
そ、あんた。
…でも、なんで?
それがさ。
うん。
記念日、だって。 今日。
記念日…。
…結婚、の。
……。
なんかさ、旅してた時はあまり日付とか気にしてなかったから
ナディは昔から変わらない。
…すみませんね。 でもあんただって今年は何も
大事な日は、忘れない。
…だよね。
でもナディにとっては普通がとても大切な事だから。
……。
私もそれが大切だから。 とても、とても。
…うん。
ごはん、食べる?
ん、食べる。
じゃあ手を洗って
の前にさ。
ん?
これ。
…今で良いの?
ん。 見つかっちゃったし…何より、
…何より?
あ、いや…。
…。
と、とりあえず、はい。
…開けてみて良い?
どうぞ。
………あ。
その本、欲しがってたなぁ、て。
ナディ!
わ…ととと。
…すごく嬉しい。
ん、良かった。
ありがとう、ナディ。
どういたしまして。 でも力いっぱい飛びつくなって。
…えへへ。
ほんとは、さ。
…なぁに?
アクセサリとか花とか、考えたんだけど。 なんか
らしくない。
…へ。
そんなの、ナディらしくないから。
…どうせあたしは
リリオが言ったんでしょ?
……あー。
ナディは分かりやすいね。
あ、それなんだけど。 あんた、リリオに…んん。
……。
……。
……ナディ、本当にありがとう。
エリス…。
…。
…ま、あれだ。 たまには、ね。
ん…。
…え、と。 そういえば
健やかなる時も。
…え?
病める時も。
…。
富める時も。 貧しき時も。
…エリス、それ。
死が二人を分かつまで。
……。
私は貴女を愛する事を誓います。
…。
…記念日、だから。
ん…。
…。
…。
…ナディは?
あたしも?
…聞きたい。
…。
ナディ。
…仕方無いなぁ。
…。
えーと。 健やかなる時も、病める時も。
…。
富める時…なんて、今のところ全然無いけど。
…ふふ。
あー…貧しい時ばっかりだとしても。
……。
死が二人を分かつ…。
…。
……。
…? ナディ…?
…死が、二人を分かつとも。
あ…。
この身が朽ち果てようと。
……。
貴女一人だけを愛し続ける事を、誓います。
…。
…。
…一寸、違う。
物覚え、良い方じゃないから。
…。
…。
……えへへ。
さ、もう良い?
んーん、未だ。
…おーい。
私も。
…。
死が、二人を分かつとも。 この躰が、朽ち果てて無くなろうと。 私は貴女だけを…。
…。
……愛し続ける、から。
…うん。
……。
……泣き虫は一生、治らないかな。
キスしてくれたら、止まるよ。
そんなわけ…
…あるよ。
…。
あるの。
…やれやれ。 目、瞑って。
ん……。
…。
…。
……。
……。
…止まった、と言えるのかね?
大丈夫。
目、少し赤いけど。
平気。
…そ。
ねぇ、ナディ。
…ん。
何より、なに?
……は?
何より、なぁに?
…何の事?
さっき、言ったよ? 何よりって。
……。
ね、何よりなに?
…覚えてない。
教えて。
覚えてないって。
その顔は覚えてる。
な、何を
ナディは惚ける時、目を逸らすから。
……。
何よりの先、教えて。
や、やだ。
ナディ。
い、良いじゃない、もう。
気になる。
気にするな。
気になるの。
だ、だから…
……。
う…。
……ナディ。
…。
…。
…もう、見れたから。
見れた…?
あんたの喜ぶ顔…。
……。
…だから、もう良いの。
……手、熱い。
や、やかましい。
……。
さ、エリス。 ごはんに…んんッ!
…。
…て、ちょ…。
……。
…こら、エリス。
……甘いキスが欲しい。
…それは後で。
後?
今は…ほら、
絶対?
…はいはい、ぜ
大好き。
…。
…大好き。
……うん。
……。
あたし、も…。
あ。
…。
…ごはんにする?
……する。
後でちゃんと、聞かせてくれる?
…うん。
約束?
…ん、約束。
じゃあ…手、洗ってきて?
すぐ支度するから。
いえっさ!
ふふ。
あれ? ねぇ、エリスー。
なーにー?
ここに掛けておいたポンチョ、知らない?
ポンチョ?
いや、これじゃなくて。
ん?
あのポンチョ。
旅してた頃の?
そう、それ。 風を通そうと思って掛けておいたんだけど。
うん、知ってる。
どこかに片付けた?
ううん、私は片付けてないよ。
じゃあ
どうして無いのかは知らない。
……。
昼間はあったよ。
…まさか。
ナディ。
エリス、
ごはん、冷めちゃうよ?
え。
ごはん。
あ、うん、今行く。 …ん?
うん?
この絵本…。
希望と魔女のお話?
また読んでたの?
うん、好きだから。
大事にしてるもんね?
もう一冊の絵本と一緒に。
うん。
希望と魔女、か…。
ナディとエリスだから。
…。
ナディは私の希望。
…言葉って。 不思議なもんよね。
…。
「名無し」が所変われば「希望」になっちゃうんだもの。
…でも。
ん…?
ナディは最初から、エリスの希望だったから。
…最初から、ね。
見つけてくれた、あの時から。
…。
エル・カサドール・デ・ラ・ブルハ。 ナディのこと。
うん…?
ナディは魔女の狩人。 魔女の心臓を射止めた…ううん、今も、射止め続けてるから。
…それを言うならラ・カサドーラじゃないのかね?
良いんだよ。
なんでよ。
良いの。
…。
…良いの。
……あーはいはい。
…。
…。
…ごはんにしよう?
ん、そうしよ…
…?
……。
…ナディ?
いや、何となく気になる事が。
なに?
まさか、とは思うけど…。
引き出し?
…。
ある?
……無い。
…無いの?
無い。
そっか。
いや、そっかじゃなくて。 鍵までかけておいたのに。
得意みたい?
そんなのばっかりが得意でどうする!
器用?
いやいやいや。
エリス似?
そりゃあたしは不器用だけど…て、違うから。 エリス。
なぁに?
本当に知らない?
何を?
あたしのポンチョと銃の居場所。
うん、知らない。 でも
でも。
予想はつくね?
…。
…。
……とりあえず、どこに居るんだ。
未だ帰ってきてないよ。
ごはんの時間には帰ってこいっていつも言ってるのに。
ね。
リリオも今日は来てないって言ってたし。
…。
他に行くような場所は…。
…すれ違い?
すれ…?
帰りと、行き。
……あ!
ナディ、お買い物もしてたから。
くそぅ、やられた!
やられたね。
つか、エリス!
私?
どうして止めなかったの。
止めたよ?
じゃあどうして。
ごはん作ってたから。
…ごはん?
昼間は止めた。 けど。
…。
気配無くすの、得意?
…誰に似たんだ!!
ナディじゃないね?
そうそう、あたしじゃ…ない、けど。
エリスでもないよ?
いや、エリスだと思う。
気配無くすの、得意じゃないよ?
あんたの場合、自然に出来てるから。 気付いたら横に居るなんて、良くあるし。
ナディが鈍感なだけ?
て、おい。
嘘は言ってないよ?
…あーもう。 帰ってきたら説教。
するの?
そもそもエリス、あんたが甘いから。
ナディも甘いよ?
や、あたしは
甘い。
……。
ねぇ、ナディ。
…何。
また旅に出るの?
…どうして?
あのポンチョは旅そのものだから。
……。
いつも一緒だった。 私、あのポンチョが好き。
…初めて聞いた。
初めて言ったから。
…。
あのポンチョを着たナディが、大好き。 目が輝いているから。
…じゃあ他のあたしは?
大好き。 ナディはナディだから。
……。
だからね。
…うん。
ナディが居ない時、一緒に寝てるの。
…はい?
太陽の匂いに包まれているような気がするから。
…!
安心するから。
……あー。
でも一番はナディの腕の中。
……エリス。
だめだった?
いや、良いけど…そんなコト、してたんだ。
ん。
…え、と。
ごはん、冷めちゃうね?
ごはん…あ。
食べよう?
…そうね、食べよ。 居ないヤツが悪い。
もう直ぐ。
…?
来るよ。
…。
もう直ぐ。
と言うか、今日はごはん抜きでも良いくらいだ。
おなか、空いちゃうね?
自業自得。 たく、何度言えば分かるんだっつの。 ポンチョは良いとしても、銃は…
ナディ似?
あ?
さっぱり忘れちゃうところ。
……あのなぁ。
ふふ。
…。
食べないの?
いや、食べるけど。
やっぱり待ってる?
いや、待たない。 言うコトを聞かないやつが悪い。
…。
たく…。
…。
…何よ。
んーん。
……。
…。
…あーもう、いい。 いただきます!
いただきます。
ああ、今日もおいしそ~。
食べてみて?
うん、勿論。
……どう?
うん、今日も変わらず美味しい。
えへへ。
やっぱりあたしは外で食べるより、こっちの方が良いなぁ。 落ち着くし。
外?
ブルーアイズが、さ。
うん。
食事でもどうかって、言ってきたんだけど。 断った。
…二人で?
まさか。 あんたも一緒に、て。
私も?
当たり前でしょ。 あたし達の結婚記念日にあんたがいなかったら意味無いじゃない。
記念日?
そう、記念日だからって。
でもどうして?
奢ってくれるつもりだったらしいわよ。 なに考えたんだが。
へぇ、そうなんだ。
でもあたしはエリスの
たまには良かったのに。
…へ?
外でごはん。
ええ。
エリスが一緒なら、良いよ?
そりゃ、エリスと一緒じゃなきゃ行かないけどさ。
だから、たまには良いんじゃない?
でももう、断っちゃったし。 エリスのごはん、食べてるし。
来年?
は、どうだか。 今年だけかもしれないし。
そっか。
そうそう。 あーおいしい。
ナディ。
んー?
お酒、飲む?
酒?
記念日だから。
んー…。
飲まない?
つか、エリスも飲むの?
少しだけ。
あんたは弱いからなぁ。
だから、一寸だけ。
それでもどうかなぁ?
一寸だから、平気だよ?
だと、良いけど。
…むぅ。
お、むくれた?
…もう、お子ちゃまじゃないよ。
お子ちゃまじゃない人はほっぺた、膨らませないと思うんだけどな?
……。
ふふ。
…じゃあ、飲まない。
ううん、飲もう?
…。
エリスと一緒に飲んだ方が美味しい。
…。
…からかって、ごめん?
…。
ん?
…ここ。
…。
ここ。
はいはい、おいで。
……。
…て。 乗らなくても。
だめ。
…はいはい。
…。
……オーケイ?
…。
て、だめ?
…後でもっと甘いの。
分かってるって。
…絶対。
しつこいって。
だって
寝かさないって言えば良い?
……。
ん…?
…顔、赤い。
あんたも…ね。
…。
…。
…持ってくるね。
ん、ありがと。
…。
…。
…。
…しかし、何やってるんだか。
はい。
お。
ヴィーノ。 ナディの髪の色。
あんたの肌の色のは?
今回はナディ。
あたしはあんたと同じ色のでも良かったけどなぁ。
…それはまたこん
ま、後でいっぱい“味わう”からいっか。
…。
なん、て…。
……赤い。
……知ってる。
…。
あー…。
…飲みすぎ、注意?
分かってるって…。
…ふふ。
じゃ、エリス。
…?
グラス。 注いであげる。
うん。
よ、と。
…ありがとう。
どういたしまして。
ナディ。
注いでくれる?
ん。
…。
…。
…ありがと。
どういたしまして。
んじゃ…。
君の瞳に乾杯?
…んなこと、言うかい。
さっきは赤くなるコト、普通に言ったのに。
や、それは…その。
言っても良いよ?
い・や・だ。
い・い・の・に。
し・ん・で・も・い・や・だ。
い・っ・て・く・れ・て・も・い・い・と・お・も・う。
長いし、言わない!
ナディ。
つか瞳に乾杯してどうする!
じゃあ何に乾杯?
普通で良いの、普通で。
…。
何か特別な乾杯とかしなくても。 あたし達はずっと一緒なんだから。
…そっか。
そうよ。
えへへ。
分かった?
冗談だったから。
…は?
ふふ。
…エーリースーー。
怒った?
うん、怒った。
…。
で、どうしてくれる?
…。
ん…。
……こう、する。
…。
ナディ…。
……。
…許して、くれた?
しょうがない、許してあげよう。
…。
はは。
ふふ。
…。
…ナディ?
エリス…。
……後で、じゃなかったの?
いや…?
…じゃ、ない。
…。
けど…。
…けど?
もう、来るから…。
…。
だから…。
…知るか。
でも…。
……黙って。
あ…。
…。
……ナディ。
……。
ナ、ディ……。
「…折角の“団欒”なところ、悪いのだけど」
…。
ブルーアイズ?
お邪魔しても、良いかしら。
…何の用よ。 つかいつから
ついさっき、かしら。
……エリス。
…私、来るって言ったよ?
つか、来るって!
ん?
あたしはてっきり…てか、誰が来るのか言ってよ!
言わなかった?
言ってないから!
ブルーアイズじゃなきゃ続けた?
は…?
続けた…?
い、いや、それは…
それは…なに?
う…。
はいはい、痴話は後にして。
…て、ブルーアイズ!
早速だけど。 これを見て頂戴。
あ…?
なに?
ごめんなさい。 ちょっと行ってきます。
……なに、これ。
リリオの字だ。
え?
然う。 置手紙と言うには、非常に短いのだけど。
これが何よ。
責任を取って貰うわ。
はぁ?!
リリオ、どこに行ったの?
分からない。 だから、此処に来たのよ。 責任を取って貰いに。
一寸待って。 責任って何よ、あたし達がどうして
“あの子”は帰ってる?
……。
エリス?
未だ。
でしょう?
だ、だからって! そうだと決め付けられるのは迷惑なんだけど! ねぇ、エリス。
……。
あら、他に要因はあるのかしら?
要因って。 大体、ちゃんと探したの?
探すって?
だから…
彼女の部屋なら。
そ、そもそもその手紙はどこに
私のデスクの上。
一寸席を外すって意味じゃ…。
仕事が終わった後に?
あんたが気付かなかっただけじゃ
無かった。
…会社の中は
居なかったわね。 退社した時間以降の彼女の痕跡は無いから。
でも
ナディ。
他にも探す場所、あるんじゃないの? リリオだってそれなりな年頃だし、
有能な秘書だったのよね。
…う。
貴女もそれは知ってるわよね、確か。
…知ってる、けど。
エリスの代わりで入ってくれたのだけど。 思っていた以上だったわ。
……。
で、どうやって責任を取ってくれるのかしら?
だ、だから!! 未だうちのがやったって決まったわけじゃ…!
ナディ。
何?!
これ。
これ?
メモ。 奥に入ってた。
どこの?
ナディの銃の引き出し。
………すっごい、嫌な予感が。
読んでみて、エリス。 何か分かるかも知れないわ。
うん。
待って、エリス。
うん?
エリス、早く。
うん。
エリス、待ってって。
…。
ナディ、いいかげんに腹を括りなさい。
括ると言うか、もう決まりと言うか。
なら、良いじゃないの。
だ、だけどだな…。
大丈夫だよ。
え?
読むね。
あ。
ウィニャイマルカに行ってくる。
だって。
となると、矢張り一緒ね。
……あんの莫迦!
だめ。
あ?
莫迦って言っちゃだめ。
けど、エリス!
だって、しょうがないんだよ?
しょうがないって!
だって…。
ちょ、エリ…
……良く、似てるから。
………。
目が特に。
…勘弁してよ。
本当、似てるわね。
…あんたには言われたくない。
あの子は、鳥だから。
…。
だから、しょうがないの。
…それだとあたしが莫迦のように聞こえるんだけど。
あら、違うの?
ううん、違わない。 ナディはいつだってうすらタコスだから。
て、こら…!
さて。 どうしようかしら。
……。
エリス、どうかしら?
私は
だめ。
…。
ナディ。
あいつはもう、子供じゃない。 あいつの責任は自分で取らす。
…へぇ。
ブルーアイズ。
うん?
とりあえず、あの男は未だ居るでしょ。
ベックマン?
そう、それ。
まぁ、居るけれど。
エリスは、だめ。
ナディ、私は
エリス。
…。
…別にね。 代わりにエリスを秘書にしようと言うわけでは無いの。
…じゃあ、何。
貴女に。 これまで以上に頑張ってもらおうと思って。
…。
あの子の代わり、とまでいかなくても。
…分かってるわよ。
と言っても、痛手には変わりない。
何をしろって言うのよ。
頭を使う仕事は無理でしょう?
…どーせ、莫迦ですよー。
いいこいいこ。
……エリス、余計凹むんだけど。
だめ?
……じゃ、ないけど。
まぁ、追々ね。
……追々、ね。
言っておくけど。 勝手に旅に出ては駄目よ。
…言えば、良いんかい。
ええ、然うよ。
は…?
それにしても貴女達は、いつまでも、若いわね。 見掛けだけじゃなく。
…どういう意味よ。
そのままの意味だけど?
……くそぅ。
それじゃ、エリス。 邪魔したわね。
ううん。 ごめんなさい。
うん?
あの子が。
良いのよ。 誰か曰く、もう子供ではないそうだから。
ううん、子供だよ。
…。
幾つになっても。 だって、そっくりだから。
あー……。
ふふ、然うね。
…たく。
ナディ、まだ怒ってるの?
怒ってると言うか、呆れてんの。 帰るトコがあって、ベッドがあって、ごはんには一応困らない。 明日の心配をする事もない。 何が不満だっての。
それ、ナディが言うの?
あ?
言うの?
…。
うん?
…まぁ、いつかはやるだろうとは思ってたけど。
心配?
別に。
…。
なんかあっても、自分でなんとかするでしょ。 あたしもあんたに逢うまではそうしてきたし。
…ナディは。
うん?
心配してくれる人、いなかったんだね。
…まぁ、ね。 あたしは独りだったから。
…。
好きで旅をしてたわけじゃないし、好きで独りになったわけじゃない。
帰る家が欲しかったし、温かいベッドで寝れるもんなら寝たかったし、
何より自分を支えてくれる人がずっとずっと欲しかった。 だから。
…うん。
ま、いつの間にか旅してる方が自分らしくなってたけどね?
ふふ。
誰かさんが居れば、の話だけど。
…私?
言わない。
言って。
何度も言わされた。
何度でも聞きたい。
分かってるくせに。
分かってても、聞きたい。
何度、言わされるんだか。
何度も、言って。
この感じだと一生、言わされそう。
だって。
…。
……言葉にする事は、大事。
…。
大事。
…やれやれ。
ん。
厄介、でもそんなあんたが愛しいんだから自分が一番厄介。
…えへへ。
…。
…。
…エリスが居れば、何処へでも行ける。
…。
オーケイ、相棒…?
…ん、オーケイ。
…。
…。
……なーんか、静か。
ねぇ、ナディ。
ん?
淋しい?
んーん、いつかは離れるもんだから。
…。
エリスは?
…少し、淋しい。
心配?
…ううん、リリオが居るから。
…。
…。
こら。 そんな顔、してるな。
…どんな顔?
淋しそうな顔。
…まんま?
それとも、何? あたしだけじゃ不満?
…。
んー?
…ううん、不満じゃない。
なら、良し。
……えへへ。
…。
…似たもの夫婦。
…。
…。
…つかさ。 あたしに似てるんでしょ?
…?
でも、あたしから言わせれば。 あんたにも似てるのよ。
…私?
そう。 頑固なとこなんて、そっくり。
…頑固じゃないよ?
ふぅん?
…むぅ。
それに。 さっきも言ったけど、一人じゃないから。 誰かが傍に居てくれる事の心強さは…あたし達が良く、知ってる。
…。
だから、心配なんていらない。 ま、心配するなとは言わないけどね。
…。
…でしょ、相棒?
知らない。
む?
……。
…こらこら、不貞腐れるなって。
…。
やれやれ、あたしの事はうすらタコスだのなんだの言うくせに。
…。
それに、さ。 一生、会えないわけじゃない。 家族、だからね。
…家族。
そ。
…うん。
それに。 どっかで会うかもしれない。
…どっかで?
そう、どっかで。
…。
…さて。
ナディ。
うん?
行くの?
…さぁ、どうかな。
…。
エリス。
…なに。
今日も美味しかった。 ありがとう。
…ナディもお疲れさま。
あいつの分は明日、あたしが食べるから。
くいしんぼ。
どーせ、くいしんぼですよ。
じゃあ明日の朝ごはんは
しまった。
…?
そうなると朝ごはんが食べられない。
……くいしんぼ?
エリスのごはんが美味しいせい。
…。
さぁて。 シャワー、浴びてくるかな。
ナ
一緒に入る? 久々の二人きりだし。
……。
ま、無理強いは
…。
…。
……二人きり。
…久々、にね。
…。
…。
…寝かせない?
……ん?
ナディが、言ったこと。
…。
…。
……それ、は。
…。
その時になったら…。
…なったら?
…。
…。
……教えて、あげるつもり。
…。
…え、と。 今はシャワーが先だから。 さ、行こ。
…いえっさ。
…。
はぁ…。
…。
ナディ…。
…エリス。
ナディ……。
…今日、は。
…。
熱、出なかった…?
…出てないよ。
本当に?
…。
…エリス。
……少しだけ。
…。
……いたい。
嘘、吐くから、だ。
…。
そういう嘘は、駄目。 約束、したでしょ。
…だって。
だって、じゃない。
だって言ったら、ナディは…。
エリス。
…。
…そんな嘘を吐くのなら。 明日からのごはんはあたしが作る。
それは、だめ。
だめ、じゃない。
いや、私が作るの。
だめ。
ナディは私のごはんが好きだから、だから…
好きよ。 でも無理してまで作って欲しくない。
…もう、食べたくないの?
食べたいよ。 これからも、ずっと。
じゃあどうして
エリス。
…。
…そんな嘘、吐くな。
…。
ごめんなさい、は?
…して、欲しかったから。
…。
思うままに、触れて欲しかったから…。
…。
…ここのところずっと、キスしか出来なかったから。 ナディ、ずっと我慢して…
…。
…。
…エリス。
…。
ばか。
……だって。
そんな事、考えなくても良いって言ったでしょうが。
でも…。
でも、じゃない。 けど、も無し。
……。
…大体。
あ…。
我慢してたのは…
…。
…あたしだけじゃ、無いでしょうが。
…。
…。
……淋しかった?
ん…?
…私に、触れなくて。
……。
淋しかった…?
そりゃ…少し、は。
…少しだけ?
だからって、あたしはあんたの体調を無視してまでしようなんて…したいなんて、思わない。
…。
あたしは
…良かった。
え?
淋しいって思ってくれたから。
…。
…ナディは優しい。 昔から…。
…。
……それが少し、物足りない時もあったけど。
…は?
…。
今、なんて言った…?
…内緒。
エリ、む。
自分の事よりも。
…。
…私を一番に想ってくれる。
……。
…あの時も。
…。
私がナディの躰を弄って。 普通の人間では無くしたのに。
…。
左手はそのせいで、今も…。
……エリス。
…ごめんなさい、ナディ。
……。
私、貴女からあの子を貰って…いっぱい、仕合わせを貰って。 とても、仕合わせだった…。
…こら。
…。
だった、って何よ。 だったって。
……。
勝手に終わらせるな。
…あ。
まだ、足りない。
…。
まだまだ、足りないの。 分かる?
…ナディ。
だから。 終わりになんてさせないし、させるな。
う、ん……。
…。
……あ、ん。
…昔、みたいには出来ないかもしれないけど。
…。
そんなの、大した事じゃない。
……。
…あたしはあんたから仕合わせを貰っているから。
…。
……ゆっくり、しよう。
ゆっくり…。
…そう。
……。
エリス……。
ナディ…。
…愛して
がっつかないの?
…え?
がっつかなくて…良いの?
……。
…良いよ?
…。
良いの。
…ああ、もう。
ん…?
たく、あんたは。 つか、今までの話はなんだったんだ。
ナディは今も昔も赤い狼、だから。
…。
…エリスは羊。
ばか。
いたい。
……。
……。
……エリス。
なぁに…?
…体調、本当はどうなの。
…。
…。
…お昼に少しだけ、熱が出たの。
うん…。
けど本当に少しだけだから…。
…辛かったら。
…。
ちゃんと、言う事。 改めて、約束。
…。
エリス。
…いえっさ。
…。
…。
……今は、どうなの?
今は平気だよ…。
…。
…女は、やわじゃないの。
それは知ってる。 でも
やわだったら…赤ちゃん、産めないから。
……。
…だから。
エリ…。
……だから、心配しないで。 今夜だけは…。
…。
…お願い、ナディ。 もう、我慢出来ないの…。
……。
……。
……少しだけ。
…。
……がっついても、良い?
…。
……。
…少しだけで、良いの?
は…?
…。
や、そ、そりゃ…出来るもんなら、
私の事、いっぱい味わいたい?
…ッ!
……ふふ。
あ、あれは、だから……そ、そう、一寸した、冗談みたいなもので…
……。
な、なに…。
…かわいい。
…うっせ。
…。
…で、どうなのよ。
寝かせないで?
…ッ。 だ、だから、あれは…!
…。
…。
……本音?
…う。
……。
……。
…ナディ。
…。
あのね…がっついて。
…。
がっついて…欲しい。
……エリス。
…。
エリス……。
……でも。
え…あ。
ベッド、で。
……。
今でも良いけど……やっぱり、だめ。
…なんじゃ、そりゃ。
ん?
……はい。
…ふふ。
…。
…。
…ウィニャイマルカ、か。
…前から、言ってたね。
行ってどうすんだか。
行きたいだけだと思う。
行きたい、だけね。
…。
ちゃんと分かってんのかな。
分かってないと思う。
だよなぁ。
…でも。
でも?
私達も、そうだったから。
…。
…南へ、
行く。 ただ、それだけだったっけね。
うん。
最初のうちは南のどこかも分からないで、ひたすら進んで進んで。 今思えば、無茶も良いトコだ。
でも、ナディはちゃんと連れて行ってくれた。
…。
私を、守りながら。
…ま、ね。
…。
でも、あたしはあんたに守られてた。 だから、行けた。
…。
あんたのウィニャイマルカだけじゃなく…ね。
ん…。
…こんな小さな躰で。
ナディ、くすぐったい…。
…どーせだからもっと、くすぐっちゃおうかな。
あ…。
…ここら辺とか。
や、だ…。
ふふ。
くすぐったいよぅ…。
そりゃ、くすぐってるんだもん。
…。
…ん? お…。
…つかまえた。
残念、つかまっちゃった。
…。
はは、ごめんごめ
……。
……て、銜えるなって。
…罰。
罰って。
…もう、しないように。
ん……。
……。
…煽ってるだけでしょ、それ。
…。
エリス…。
…違うよ。
…。
……罰なの。
罰、ね…。
……。
……さっきまであんたの中にあったのに。
知ってるよ…。
……。
……だから、なに?
……。
……。
……エリス。
ん…。
そう、何度も同じ手には乗らない。
…。
こっちも経験、積んでるからね。 いい加減、慣れもする。
…本当に?
…。
…。
…ま、全く平気ってわけじゃないけど。
……。
……。
…あともう少しだった。
やかましい。
…。
…。
……もう、おしまい?
ううん。
…。
一回くらいじゃ…足りない、でしょ?
…ナディが?
あんたも。
…。
…でしょ?
うん…足りない。
だからもう少し、休んでから。
…いえっさ。
こらこら、髪の毛がくすぐったいって。
…お返し。
あ、こら…。
…えへへ。
…。
…
……躰、大丈夫?
…大丈夫だよ。
…。
大丈夫だよ…ナディ。
…しんどかったから
あまり、がっつかれなかったから。
…。
もっと、がっつかれると思ってた。
…あー、そうねぇ。
…。
…。
……ナディ。
んー…。
…雨の日。
雨の日…?
後から抱き締めて言ってくれたこと、今でもちゃんと覚えてる。
…。
何があっても離さないって、言ってくれたから…。
…。
……嬉しかった。
つかなんでまたそんな話を…。
…さっきの話の続き。
続いて、るのか…?
続いてるよ。
…。
続いてるの。
そっか。
うん、そう。
…。
…。
…。
…忘れてる?
いや、覚えてるけど。 つか、忘れさせてくれないし。
…忘れたいの?
いや、そういうわけじゃないけど……ああ。
…ナディ?
…いや。
…?
思い出すたび、恥ずかしい。
…なんで?
だって、さ。
…。
あたしが言った事って、まさに
プロポーズみたいだね。
…。
…だね?
……分かってるなら、なんでってゆーな。
言いたかったの。
…。
…。
……あの時はまだ、自覚してなかったからなぁ。
エリスへの想い?
…だから、恥ずかしいって。
ナディは鈍感だから。
…。
でも自覚したら、はずかしがりや。
…。
はずかしがりや…?
…好きだった。
…。
あの時は、もう。
…。
エリスが好きだった。 愛してた。 だから、離したくなんか無かった。
…。
…。
…知ってる。
……知ってるとかゆーな。
私もナディが大好きだった 愛してた。 だから、離れたくなんか無かった。
…。
……ナディ。
…なに。
やっぱり、はずかしがりや…。
…こればっかりはもう、しょーがないと思ってる。
…。
…。
……ウィニャイマルカ。
…。
見つかると、良いね。
…さぁて、どうかなぁ。
見つからない?
本当のそれは案外、近くにあるもんだから。
…。
…そうは思わない、相棒?
うん、思う…。
……。
……。
…エリス、あのさ。
ねぇ、ナディ…。
…。
…。
…なに?
ナディから言って。
あたしから?
…うん、ナディから聞きたい。
…。
…。
…エリス。
なぁに…?
行こう。 もう一度。
…。
旅に。
…二人で?
勿論。 付いて来てくれるでしょ?
…。
付いて、こない?
…行く。
…。
連れて行って、ナディ。
当然。 一人旅なんて無しだもの。
…。
…行こう、エリス。 もう一度。
…うん。
…。
…休み、おしまい?
聞くな…。
…。
…聞くな。
……いえっさ。
...final
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