ねぇ志摩子、たまには良いと思わない?
色は違えど、江利子さまは矢張り江利子さまなのですね。蓉子を押さえて私が二枚目なのだけれど。


…あの。


此処まで色が違うと、少し面白いわね。
我ながら。


江利子さま。


ん、何。


どうして私が此処に居るのでしょうか…?


由乃でも良かったのだけれど。
然う、散々憎まれ口を叩いてくれそうで。


令さまは…。


令、はねぇ。
反応がいまいち、面白くなさそうな気がするのよね。


……。


蓉子は天狗面が当たり前のように独占しているし。
かと言って天狗面に感想を求めるのも、一寸。


何故ですか。


いつもどおりでは、ねぇ、面白く無いでしょう?


祥子さまや祐巳さんは…。


まぁ、良いじゃない。
貴女が此処に居るのは所詮、些細な事なのだから。


些細?


然う。
で、どうかしら?


然う、ですね…。