−Color(夫婦+双子)
黄色で良いじゃない。
だめ。
絶対。
…あのねぇ。
蓮は紅白である私達の子なんだよ。
かつての、でしょう。
今となってはそんなに拘る事でも無いじゃない。
そうは言ってもだね、やっぱり黄色はでこって感じがするのよ。
蓉子はしないの?
…うーん。
黄薔薇と言えば?
…黄薔薇一家?
ほら!
でもそれなら令や由乃ちゃんもそうじゃない。
あの子達は下の世代の、だから。
印象としてはやっぱり、同じ時期に一緒に活動した同世代が一番強いわけなのだよ。
題してデコ・インパクト!
……けどそれは黄薔薇として、でしょう?
黄色は何も薔薇だけの色じゃないわ。
でもやだ。
……あのねぇ。
だからさ、青でも良いじゃん。
ね?
蓮は女の子なのよ。
青は女の子の色じゃない、ってわけじゃないじゃん。
それは…そう、だけど。
葵は桃色ピンク。
蓮は青色ライトブルー。
ほら、良い感じ。
…でも。
青だってかわいいよ。
…かわいい、けど。
私達の子なんだからかわいくないのは有り得ない話。
……ばか?
うん。
……。
というコトで!
黄色は却下、ね。
……。
蓮君は青色〜。
…うん、似合う似合う。
…ねぇ、聖。
ん〜?
…緑じゃ、だめ?
みどり?
青も…良いのだけど。
青、そんなに嫌?
嫌じゃ、無いの。
でも。
でも?
…青は、好きよ。
貴女に合う色だから。
いやぁ、それほどでも。
…だから。
?
蓮は違う色が良いな…て。
……。
蓮にもとても合うと思うの……だけど。
…緑、ねぇ。
………だめ?
ふむ。
……。
じゃあ、緑色ライトグリーンで行こう。
聖。
緑、好きだし。
けど黄色が強くない緑、ね?
青が強い?
そうそう。
だって似合うんでしょ、“私”に。
…。
じゃ、決まり。
どれどれ…おー蓮君、緑も良いねぇ。
・
…そんな理由で。
この写真を見た時、蓉子さんが言ってた。
…。
でも確かに黄色って蓮の色って感じがしないかも。
……。
蓮は?
どう思う?
…どうでも良い。
じゃあ、黄色でも良かった?
…。
凄い、渋い顔。
…別に緑でも良い。
黄色、じゃないの?
……。
蓮?
…どうでも、良い。
……本当は嫌なくせに。
葵。
うん、なぁに?
…。
天敵、だものね?
…いつもアイツから突っかかってくるんだ。
私には来ないのにね。
…面倒。
でも良いなぁ、って思ってたんだよ。
は、どこが。
だって、言いたい事が言い合えるのってなんか良いじゃない。
場合と対象による。
誰でも良いわけじゃない。
そんなもの?
そうだ。
そっか。
…。
けど。
今となっては違う色になっちゃったね。
…。
蓮って結構、紅が似合うんだもの。
…ふん。
ふふ。
−Happy Halloween 2009(佐藤家)
お。
…。
おお?
…。
おおーー!
……。
蓉子、蓉子。
ん?
じゃーーーーーん。
……。
蓮君、狼さん仕様でっす!!
あら。
ねぇねぇ、似合うでしょや?
…。
蓉子?
…ええ、可愛いわ。
……。
ほらほら蓮君、何か言ってみ言ってみ?
……う。
蓮、こっち向いて?
……。
…ああ。
よーこ。
可愛い。
にゃ。
蓮、とても可愛いわ。
にゃーv
ああ、可愛い…。
あー、やっぱりメロメロになってるし。
と言うか狼がにゃーって。
だって可愛いじゃない。
ちっちゃくて。
まぁ、ね。
でも。
…。
葵、葵。
…せーちゃん。
葵も可愛い。
……。
ん?
……。
どーしたのかな、葵。
……。
黒にゃんこ葵、うん、可愛い。
……。
葵、こっちにおいで。
…おかーさん。
黒い猫耳、聖の見立てだったけれど、
何しろ、蓉子にも似合うからね!
アレを付けてベッドで涙ぐまれた暁には…くふふ。
…聖。
あい、何でもありません!
こほん。
葵、黒いお耳、似合っているわ。
……うん。
わぁ、伏し目がちで恥ずかしがってるところなんてたまんなーい。
…。
お。
ほっぺた、真っ赤になった。
……。
かわいい、かわいいなぁ。
……おかーさん。
蓮、葵、並んで?
…。
…。
わぁぁ、これは本気で可愛い。
…本当。
…。
そだ。
蓮、葵。
…?
トリックオアトリート。
言ってみ?
と…?
トリック、オア、トリート。
とりっく、おあ、とりーと。
そうそう。
ほれ、蓮も。
とり…。
いやいや、鳥じゃないよ。
……。
Trick or Treat.
All right?
…。
て、聖。
面白いじゃん?
あのねぇ。
さぁ、蓮君。
Trick or Treat?
…とり、
うんうん。
とりー、or、とりー。
あいや、惜しい。
と言うか、オアだけ発音が良かったような。
でもいっか。
うん、なかなか良かった。
せーちゃん。
うん?
とりっくおあとりーとってなぁに?
えとね。
お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ、てこと。
…え、と。
ま、本当はいたずらされるか、おもてなしをするか、どっちがいい?って意味なんだけどね。
ふぅん…。
てなわけで、ほい、お菓子。
わぁ。
…。
パンプキンのシュークリーム。
勿論、聖さんお手製。
せーちゃんの?
そうです。
さぁ、召し上がれ。
はぁい。
…。
ほい、蓮君の分。
…う。
はい、蓉子の分。
有難う。
で、私は後で、ね?
……。
せーちゃんはたべないの?
食べるよ。
でもパンプキンのシュークリームじゃないんだ。
……?
…聖。
後で、ね?ね?
……。
へへ。
…ばかなことばかり。
ほら、蓉子。
二人で頬張ってる姿、かわいいよ。
…そうね。
二人ともどうかな?
美味し?
…にゃ。
うん、おいしい。
それは良かったー。
蓉子は、どう?
美味しい?
…美味しいけど。
んーー?
……顔、にやけすぎだから。
・
…んふふ。
…相変わらず、気色の悪い笑い方。
だってぇ。
…だから気色悪い。
…よーこぉ。
……ああ、はいはい。
ね、パンプキンのシュークリーム、どうだった。
言わなかった?
もう一回、ちゃんと。
…美味しかった。
くどくなくて。
ほんと?
ほんと。
へへ、なら良いや。
聖って。
うん、なになに?
結婚する前…子供が生まれるまではお菓子なんてあまり作らなかったわよね。
自分で作ってまで食べたいと思わない。
でも私が作ると
蓉子は私好みに作ってくれる。
大好き。
…あー、はいはい。
でもさ、たまには作ってたよ?
……。
よーこが喜ぶの、嬉しかったから。
あんまり派手に喜んではくれないけど、そんなトコがかわいいの。
…。
で、今は。
私達の愛の結晶が
恥ずかしいから。
だって、然うじゃない。
…。
ねぇ?
…然う、だけど。
よく恥ずかしげも無く…
…何だったら。
増やす?
どうしてそうなるのよ。
もう一人くらいなら、良いかな…て。
…。
どっちに似るかな?
…。
続けて双子、は無いかな、流石に。
…言っておくけれど。
今は未だ、そんな気は無いわよ。
そーなの?
二人でも大変なのに。
二人も三人も同じじゃない?
同じじゃありません。
やなの?
…嫌じゃないけれど。
でも大変なんでしょ?
だからって嫌と言う訳ではないわ。
んー…?
でも今は…。
……考えてない?
……。
家族計画?
……聖が大変だわ。
私?
私は…昼は仕事で家に居ないから。
夜も居ない時あるね。
……だから。
蓉子は一家の大黒柱様だもん。
聖だって…。
私は出来る事を楽しくやってるだけさ。
…けど、これ以上
考えすぎ。
…いた。
蓉子は考えすぎ。
その時はその時になってみなきゃ、分かんないよ。
…でも考える事は必要だわ。
けど考えてばかりいたら、自分の気持ちをどっかに置き去りにしてきちゃう。
……。
蓉子だって子供達の事可愛がってる。
それで良いじゃない。
……けど
今は自分がやれる事をする。
それで、良いの。
…聖。
て、教えてくれたのは蓉子さんでございました。
………。
…ま、三人目の事は今回は置いておいて。
…ん。
続き、そろそろしよ?
あ…ん…。
……ふふ、あまぁい。
…私って。
うん…。
…聖のお菓子、よね。
違うよ。
私だけの、だよ。
……もう。
今日はハロウィン。
ね、蓉子。
…。
Trick or Treat?
……選択肢なんて、いつも、初めから無いのよ。
お…。
聖。
…ん。
Trick or Treat?
……蓉子になら、どちらでも。
…。
甘いお菓子に、悪戯を。
意味がちが、あ…。
ふふ。
……も、う。
お腹いっぱいに。
させてくれる、よね…?
………ば、か。
−ミュージカル、ミュージカル。(佐藤家)
おかあさん、こわい、こわいよぉ…!
……。
何と言いますか。
この悪役の人、インパクトがありすぎですね。
迫力が違うのよね…。
と言うかこの人、何か有名な歌劇団の出身だとか言ってなかったっけ?
子供向けだっつーのに、レベルが違うよ。
まぁ、比べてしまうと…確かに。
おかあさん…!
大丈夫、大丈夫よ。
でも…ひッ
おお、歌も凄いが顔もこえぇ…。
ひっく…ひっく。
大丈夫、正義の味方が来てくれるから。
ね?
う…。
…。
しかし。
蓮君はこういうのは平気なんだね。
みたい。
…。
蓮君、面白いかい?
…。
夢中?
…。
みたい。
こんなにちっこいのに分かるのかね?
小さい大きい関係ないわよ。
大きくたって分からない人は分からないもの。
ね、聖。
いやいや、私は分かりますよ。
ふぅん?
蓉子さん。
はいはい、ごめんなさい。
……ひっく。
お。
ほら葵、場面が変わった。
おっかない人、居なくなったよ。
…ほんと?
ほんとほんと。
ね、蓉子。
ええ。
………あ。
ね?
うん…!
うん、良かった良かった。
ふふ。
わー…。
葵は悪役より、正義のお姫様の方が好きなんだねぇ。
うん、好き!
やっぱ、女の子はこういうのが好きなもんなのかな。
…て、どうして私の方を見て言うのよ。
だって女の子じゃん?
……。
しし。
…もう。
……。
ん?
蓮君?
……。
ねぇ、蓉子。
…なに。
今度は蓮が不服そう。
……。
蓮はおっかない人の方が良いのかな…なんて。
…。
…そう、かも。
え、マジで。
…。
……なかなかやるな、蓮君。
…蓮は聖の子だから。
あれ、なんか含みのある言い方?
別に。
…いやかなりあるでしょ、それ。
・
……わぁぁぁッ
…!
はぁ…はぁ…。
……。
…ひ…ひっく。
……。
こわい…こわいよぅ…。
……あおい。
れん…。
…。
…ねぇ、れん。
…。
もっと…くっついても、いい?
…。
ねぇ、れんってば。
……。
……れん。
…。
………。
………。
葵、どうした!?
…あ。
葵、どうしたの?
せいちゃん、おかあさん…。
怖い夢でも、見た?
若しかして昼間の…?
……う、ん。
…。
…蓉子。
…そうね。
葵、蓮、こっちに来る?
一緒に寝ましょうか。
…。
…ぶ。
…?
だいじょぶ。
蓮君?
へえき。
…蓮、本当に?
うん。
…。
…。
…葵は?
……え、と。
大丈夫?
……うん。
れんが、いるから。
…そっか。
無理しなくても良いのよ?
だいじょうぶだよ、おかあさん。
…然う。
なら、良いけれど…。
…行こうか、蓉子。
…ええ。
でも、いつでも来ても良いから。
ね?
うん。
じゃあ、おやすみ。
蓮、葵。
おやすみ…蓮、葵。
…。
おやすみなさい。
…。
…。
…。
……ふふ。
……。
……れん、ありがとう。
…。
−言葉にならん。(三姉妹)
蓮ちゃん、葵ちゃん。
今日はね、バレンタインデーなんだよ。
…。
ん、そうね。
だからね、良いものあげるー。
要らない。
蓮。
絶対、ロクなもんじゃない。
あのね、聖ちゃんとお母さんにもあげたんだよ。
あ、そ。
蓮、そんな態度をしなくても。
絶対、ロクでもないに決まってる。
もう、そんな事ばかり言って。
はい、二人にもあげるね!
……だから要らないって。
蓮。
……。
ありがとう、智〈ヒジリ〉。
うん!
…ところで。
お前、どうやって来た。
電車に乗って、だよ。
聖は。
おうちに居るよ。
蓉子は。
おうちに居るよ。
……。
待って。
若しかして一人で来たの?
うん、そーだよ!
そうだよ、て。
だいじょーぶ、お手紙書いてきたから!
…。
私、もう12歳だもん。
一人でだってへーきだよ。
然う言う問題じゃない。
ねぇ、ひー?
聖さんと蓉子さんに、本当は、ちゃんと言ってきたのよね?
うん、お手紙で。
…電話する。
えーー。
えー、じゃない。
全く、手間ばかりかけさせて。
そんな事より、早く食べてみてよー。
電話が先だ。
食べて食べて食べて。
あ、こら。
智、聖さんと蓉子さんが屹度、貴女を探しているわ。
だいじょーぶだよ、お手紙、ちゃんと書いたもん。
あのなぁ。
それより早く食べてよーぅ。
……。
……蓮。
…食べたら、直ぐに電話する。
……ええ。
食べてってばー。
分かった。
食べれば良いのだろう。
うん!
…たく。
え、と。
これは…トリュフ?
うん!
…斬新な形ね。
と言うか形にならなかっただけだと思う。
でもまぁ、形が悪くても味が良ければ……?
…………。
どう?どう?
……う。
……な、んだ、これ。
聖ちゃんはね、流石の私もなぁ…、って言ってた!
……。
……。
お母さんはね、何も言わなかったけど、泣いてたよ!
………ごめんなさい!
………最悪、だ。
あれ?
蓮ちゃん?葵ちゃん?
どこ行くの?
……舌に味が未だ、残ってるわ。
…ひー。
なぁに?
何、入れた。
チョコレートだよ。
それは分かってる。
何のチョコレートを使ったんだ。
えーとね、カカオ99%の、だよ。
……葵。
……作り方にもよるけど。
あそこまでひどいのは…。
あのね、甘くないのを作ろうと思ったの。
限度がある。
あれは有りえない。
えー。
大体、自分でも食べたのか。
ううん。
……あのなぁ。
もっと食べる?
絶対に要らない。
ええー。
…ごめんね、智。
私達には無理だわ…。
−Only Time(夫婦)
蓉子。
…ん。
眠い?
…すこし。
横になる?
…いいえ。
疲れない?
だいじょうぶ…。
でも
…。
…ま、いっか。
……。
胎教、かぁ。
…ん、なぁに。
そんな言葉、誰が考えたんだか。
くすぐったいわ…せい。
…。
ふふ…。
…蓉子が寝ちゃったら。
つまんないなぁ、て。
…こどもみたい、ね。
蓉子の指の形、やっぱりきれい。
…せい、も。
……。
……くすぐったい。
ふふ…。
…。
……穏やかだね。
……うん。
…。
…。
…私も。
……ん。
一緒に寝ちゃおうかな…。
……このまま?
そ、このまま。
……。
丁度、あったかいし…。
…。
蓉子も直ぐ隣に居るし…。
…。
曲は…、どうしようかな。
……んん。
ふ、あぁぁぁ…。
……。
………ま、いっか。
……………ん。
−辛党。(佐藤家と鳥居さん)
蓉子、辣油ある?
辣油?
あるわよ。
借りても良いかしら。
良いわよ。
はい。
ありがとう。
でもどうするの?
蓉子は入れない?
入れる?
何に?
これに。
……え?
美味しいのよ。
最近、知ったのだけど。
……。
それまでは一味唐辛子を使っていたんだけれど。
…でこちん。
何かしら、アメリカ人。
今、味噌汁に何入れた。
辣油。
水餃子じゃ無いぞ。
味噌汁で水餃子って美味しいのかしら。
葱と卵の味噌汁に。
何、入れた。
だから辣油。
……。
ちゃまごーv
れん、ねぎもたべないとだめだよ。
……ねぇ、江利子。
うん?
それだと辣油の味しかしなくない?
いいえ、ちゃんと味噌の味もするわよ。
と言うか味噌汁に入れるか、普通。
入れてるじゃない。
私、餃子ぐらいにしか使った事が無いわ。
あと、野菜炒めかな。
ああ、そうね。
タンメンに酢と一緒に入れても美味しい。
親父くさいわねぇ。
ふふん、蓉子も美味しいって言ったもんね。
あ、そ。
ほんと、ムカつくよな。
お前。
蓉子、試してみる?
え。
入れてあげるわ。
ま、待って。
遠慮は要らないわよ。
本当に待って、江利子。
美味しいのに。
…想像がつかないのよ。
ま、百聞は一見に…いえ、一口に如かずかしら。
ありがとう。
でも今は良いわ。
蓉子って結構チャレンジ精神旺盛だと思っていたのだけれど。
…でも味噌汁に辣油は一寸考えさせて。
そう?
じゃあまた今度。
ちゃまごー。
れん、それわたしのだよ。
と言うかだな。
うん、美味しいわ。
流石蓉子の作ったお味噌汁ね。
あ、ありがとう。
蓉子が言ったからお前の分もあるけど。
しかしあれね。
二人でキッチンに立つ後姿は新婚そのものね。
そ、そうかしら。
蓉子が言わなかったら確実にお前の分は…
れーん。
…にゃ?
お姉さんの卵、いる?
ちゃまご?
て、おいこら。
あげるわ。
はい。
にゃ!
あ、江利子…。
ちゃまご、ちゃまごー。
よかったね、れん。
にゃー♪
あ、いや、待った、蓮く
……ッ!
にゃーーーーーーー…ッ!
あら?
れ、れん?
にゃ、にゃーッ
蓮君、とりあえず水を飲むんだ!
蓮、はいお水!
……。
れん、だいじょうぶ?
……にゅぅぅ。
あらら。
…あらら、じゃねぇ。
……江利子。
あくまでも親切心からだったのだけど、ね。
さっさと食って、とっとと帰りやがれ、でこちん。
蓮は未だ小さいから辛いのは駄目なのよ、江利子。
美味しいのに。
いや本気でだまれ、でこちん。
−冬至はみんなで仲良く。(佐藤家)
聖。
あい?
お風呂、お湯を張ったから。
先に入ってしまって。
あーい。
蓮、葵、入ろ入ろ。
や。
今日は柚子湯だぞーぅ。
や。
葵、お着替え持っておいで〜。
はーい。
蓮も持っておいで〜。
や。
蓉子もね〜。
…は?
みんなで入ろう。
みんなでレッツお風呂ターイム。
私は後で良いわよ。
蓮君が蓉子と一緒が良いって。
じゃあ私は後で蓮と
いや、それは私がいや。
…貴女ねぇ。
入ろ入ろ、みんなで入ろ。
狭いじゃないの。
良いの、狭くても仕合わせだから無問題。
……あのねぇ。
さ、さ、蓉子も。
ね、蓮君、蓉子と一緒なら入るんだよね。
う。
ほらー。
だから私は後で
だからそれは私がいや。
蓉子と一緒がいーの。
………。
せいちゃん、れんのぶんももってきたよ。
おー、葵でかした。
あとは蓉子だね?
……。
ね、ね?
折角の柚子湯なんだからみんなで入ろ?
…柚子湯じゃなくたって駄々を捏ねるクセに。
はい、決まりー。
こら、まだ入るとは言ってないわよ。
まだ、言ってないだけでしょ?
さ、着替え着替え。
……全くもう。
へへへ〜。
−Musical, Musical.(高等部双子)
…。
…。
…葵。
え、なに。
何、見てんの。
ああ、蓮。
起きた?
見た通り。
聖さんと蓉子さんは蓮が寝ている間に出掛けたから。
…ひーも?
一緒。
…葵は?
見たとおり。
…。
ごはん。
自分で温めて、食べて。
…ふぅん。
……何。
いや、別に。
……邪魔、しないで。
懐かしいの、見てる。
…。
未だあったんだな。
…それより、着替えたら?
蓉子は出掛けた。
だからって、だらしない格好でうろうろしないで。
…。
シャワー、浴びるならさっさと浴びたら?
…ふん。
……。
泣いたっけな。
…は?
葵。
……何の話。
出てきた悪役が怖くて。
…なんで覚えてるの。
覚えてるんだから仕方ない。
……。
夜も大変だった。
…覚えてなくて良いから。
……。
もう、早く行ってよ。
邪魔しないで。
面白い?
…面白いわよ。
ふーん。
蓮は興味ないでしょ、どうせ。
……。
ちょ…と。
懐かしい。
……え。
間抜けな、顔。
だ、だって。
歌、結構好きだった。
え、然うなの?
やっぱり間抜け面。
…だって。
特に。
う、うん。
悪役の。
………。
ふ。
…嫌な、蓮。
でも悪役の方がうまい。
今、改めて聴いてみると。
そうとは言い切れないわよ。
葵は正義の味方が好きなようで。
でもうまいわよ。
…。
捻くれ者の蓮には分からないんだわ。
…は。
……もう、早く行ってよ。
……。
蓮。
…へぇへぇ。
……。
葵。
…何よ。
ごはん、こっちで食べる。
…え。
別に一緒に見ちゃだめじゃないだろう。
…だめじゃ、ないけど。
みんなでうたうトコ、あったろ。
みんなで…えーと。
そこ、好きだったから。
待って。
みんなでって、どこの事?
味方、悪役、掛け合いのように歌うとこ。
掛け合い……ああ。
んじゃ、行ってくる。
止めておいた方が良い?
…任せる。
じゃあ、止めておくね。
……ん。
………ふふ。
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