−彼女は法学部。(聖蓉)
今日は何?
…うん?
調べ物。
「法人格なき社団・財団、また其の当事者能力」について。
其れは何の?
民訴法。
みん…?
民事訴訟法。
だけれど実質は民法。
一昨日のは?
憲法十四条と刑法二〇〇条について、「尊属殺人重罰規定違憲判決」を踏まえた上で自分の考えをまとめよ。
はい、小難しい。
今日のはテキストと六法があれば直ぐだから。
でも其れが終わったら他のもやんでしょ?
明日は聖とお出掛け、だから。
うん。
くれぐれも邪魔はしないでね。
うん、分かった。
…珍しいわね。
ま、そんな時もあるさね。
明日は雨かしら。
残念。
明日は晴れ、降水確率は0パーセント。
絶好のお出掛け日和。
あくまでも予報、だけどね。
じゃ、私はもう寝るね。
…早くない?
未だ9時だけれど。
うん。
でももう寝るの。
眠いの?
ま、そんなところ。
然う。
じゃあ、おやすみなさい。
うん、おやすみ。
…もう、1時。
そろそろ寝ないと。
あ、寝るの?
え…?
喉乾いたー。
んで、蓉子の分も淹れるつもりだったんだけど。
いる?
ああ、有難う。
頂こうかしら。
任せてー…の、前に。
?
なに?
もう終わり?
ええ。
て、事はもう寝る?
寝る準備をしてからね。
…。
…何、其の顔。
ううん。
明日…と言うか今日は休みだなーと思って。
出掛けるのでしょう?
ん、久々のデート。
寝坊はしたくないわよ?
ん、そだねー。
はい、お待たせ。
ありがとう。
おー、字がいっぱい書いてあるね。
このレベルだったらまだ、大した事無いわよ。
目がショボショボしてきそう。
聖のだってそうじゃない。
私の?
聖の場合は英文だらけで。
ね、ショボショボするよね、あれ。
おかげで推敲する気が失せてねー。
私はちゃんとするけれど。
蓉子さんは真面目だから。
当たり前の事だから、よ。
誤字と脱字が多いだなんて、内容がどんなに良くても、それだけで台無しだわ。
うちの教授と同じコト、言ってる。
だから。
当たり前の事、なのよ。
ふーん。
ま、今はそんなことはいいや。
…聖。
だから貴女は
もう、飲み終わった?
そしたら貸して。
え、あ。
で、蓉子は寝る準備して。
ちょ、一寸、聖。
さ、早く早く。
聖、ちゃんとお水に…。
これでよし、と。
じゃ蓉子、私は先に行ってるから早く来てね。
え、ええ…
……。
はい、いらっさーい。
……ええ、と。
何、してるの。
蓉子さんを迎え入れようと思って。
さ、どうぞどうぞ。
良いわよ。
遠慮せずに聖さんの腕の中においでおいで。
あったかいよー。
…だから、だったのね。
ふっふー。
少し寝たから元気、ね?
まぁね。
と言うか良く目が覚めたわね。
はっは、任せろー。
任せてないから。
ほらほら、早く早く。
……今日、出掛けるのでしょう?
うん。
だけどお昼から、だから。
……。
そんなところでいつまでも突っ立ってると、足、冷えちゃうよー。
分かってるわよ。
分かってるけど。
やだ?
…やだ、と言うか。
もう、仕方が無いなぁ。
は……て、聖。
いつまでも慣れないお姫様の為に。
あ、ちょ…
お迎えに参りました。
お、おろして…ッ
良いから良いから。
良くな…
はい、二人のベッドにとーちゃーく。
……。
蓉子。
……助平。
今に始まった事じゃない…
ん…。
…よ?
…も、う。
ね、良いよね?
……ほどほどにして、よ。
−ち○ぎゃら、そのに。(聖蓉)
あれ。
おかえりなさい。
ただいま。
今日は早いね。
ええ、たまにはと思って。
そっか。
おかえり。
ただいま。
お散歩?
気晴らしに。
最近はすっかり、日が暮れるのが早くなったよね。
ええ、然うね。
少しは捗った?
うん、まぁまぁ。
貴女はいつもぎりぎりだから。
だいじょぶ、今回は余裕。
どうだか。
蓉子。
ん?
手、出して。
…どうして?
いいから。
今回は何なの?
それは出してみてからのお楽しみ。
……。
はやくはやく。
……はい。
へへ。
はい、お土産。
はいはい、有難う。
気にいってくれると嬉しいな。
これは…本か何か?
ぶっぶー。
確かに本屋で見かけて買ってきたのだけど、本じゃないよ。
…。
其れを見たら、今年ももう終わりに近いんだな〜って思っちゃった。
ふむ。
とりあえず開けてみて。
ね?ね?
はいはい。
……。
どう?どう?
…え、と。
これはカレンダー、かしら?
うん。
でさ、どれにしようかな〜って考えたんだけど、
途中で面倒になったからまとめて買ってきちゃった。
……。
蓉子、動物のソレ好きでしょ。
…好きだけど。
家の好きなトコに飾って。
あ、このサイズは職場のデスクに置けるかなーとも思ったんだけど。
だからって、三種類?
うん。
気に入った?
嬉しいけど…。
…気に入らなかった?
そんな事は無いわよ。
有難う、とても嬉しいわ。
そ?
良かった。
……。
其のサイズはさ、居間でも良いよね。
然うね。
で、これは寝室かなぁ。
ええ。
ふふ。
なに?
蓉子が喜んでくれたから嬉しいな、と思って。
…私は、
うん。
聖が私の好きなものを覚えててくれて、嬉しい。
…。
だから…有難う、聖。
……。
…?
聖?
蓉子、かわいい。
え、あ…ちょ、
かわいい、本当、かわいい。
…と。
んー…。
調子に乗らない。
ちょびっとだけ。
だぁめ。
−ハルモニア〜遠い約束。(聖・パラレル)
どうして今更帰ると言うの?
「帰りたくなったから」
どうせ誰も待ってやしない。
「然うでもないよ」
信じているの?
「そんなんじゃ、ない」
だけど信じてるんだろう?
「然うかも知れない」
時間は無情なものよ。
「然うだね」
人の心も、また。
「知ってる」
強くなんてないの。
「だけど、弱くも無いよ」
お前は弱い。
「全くね、どうしようもないくらいだ」
それでも帰ると言うの?
「うん、帰る」
あくまでも、待ってる、とでも?
「ただ、逢いたいんだ」
逢ってどうするの。
「分からない、どうしようかな」
抱き締める?
「かも、知れない」
拒絶されたら?
「…悲しい、かな」
ほら、待ってる事を期待してるんじゃないか。
「してないと言ったら其れは、嘘、だ」
置いてきたのは貴女。
「いつだって、帰るつもりだった」
彼女の人生はお前のものじゃ、無い。
「其の通り」
貴女が今更帰ったところで、待ってるわけなんか、無い。
「分かってるって、いちいち繰り返さなくても良いよ」
誰も、誰も。
「…例え、然うだとしても」
期待しているのね。
「うん」
莫迦だ。
「うん」
莫迦ね。
「だから、うんって言ってるじゃん」
誰も、貴女の事なんて、待ってやしない。
「本当に然うかな」
お前の事なんざ、誰も、待ってやしないよ。
「しつこいなぁ」
それでも帰るのね。
「帰る」
それでも、還るんだな。
「還る、と言うかくどい」
それほどまでに。
「莫迦なんだって、私は」
それほどまでに、愛しているのなら。
「莫迦、だったんだ」
どうして、手放したの?
「…怖かった」
何が。
「…壊してしまうのが」
其れすらも望んでくれたと言うのに。
「だから怖かった、怖かったんだ」
そのくせ、貪るように、抱いて。
「…うん」
震えながら、思うが侭、犯して。
「…ああ」
それでも。
「…こ」
彼女は受け入れてくれた。
「逢いたい…」
臆病で弱虫なお前を。
「逢いたい、逢いたいんだ…」
…。
「声が聞きたい、触れたいんだ…」
…幸せになりたかった?
「仕合わせに…」
望んだ?
「……なりたかった」
今でも?
「………」
彼女と?
「彼女と」
彼女だけと?
「それは違う」
何が違う。
「………」
…帰るのね。
「うん」
今度こそ、還るんだな。
「うん。もう、離さない」
…。
「だから、さよなら」
…さようなら、弱き人。
「うん、さよなら」
…さよなら、臆病者。
「さよ………いや、“ごきげんよう”、『佐藤聖』」
おかえりなさい。
ただいま。
−ハロウィン2008(聖蓉)
やぁ、ごきげんよー。
……お菓子は無いわよ。
じゃ、いたずらを所望?
やだなぁ、もう。
所望しません。
それでは、ごきげんよう。
あ。
たく、毎度毎度。
よっこー、おんもは寒いよー。
帰れば良いでしょ。
折角寄り道せずに来たのにー。
未だ早いから大丈夫だとは思うけど。
帰り道は、せいぜい、気をつけて。
中に入れてよぅ。
かぜ、ひいちゃうよぅ。
大体貴女、何も言わずに昨日も来たでしょうが。
しかも泊まりで。
だから、帰ってきてみたよ。
帰って来なくて良い。
そもそも貴女には課題があった筈でしょう?
わ、蓉子ってば良く知ってるね。
私の事となると流石ってヤツ?
貴女が自分で言ってたんでしょ。
さっさと帰ってやんなさいよ。
だいじょぶ、持ってきたから。
は?
一式。
だから、入れて?
帰れ。
えぇ。
何だかんだ言って結局やらないのよ、貴女。
そんなこと、ない。
だまされない。
蓉子。
…大体。
はい。
お菓子をあげても、あげなくても。
うん。
何だかんだ理由をつけて。
つけて?
……。
ね、蓉子。
中に入れてよ。
…。
トリック、オア、トリート。
其れは所詮、口実だと言ったら?
……。
貴女に逢いに来た。
然う、言っては駄目?
…去年、も。
いえ、いつだって。
然う、いつだって。
然う、言って。
だって逢いたいんだもの。
……昨日、も。
ねぇ。
寒いよ、蓉子。
…そんな薄着で来るからよ。
上着、蓉子の部屋に置いてきちゃったから。
…わざと、でしょう。
うん。
…。
それに。
予定としては、もうちみっと早く入れて貰えるつもりでしたのよ。
声、掠れてる。
あ。
…なに。
思っていた以上に冷えてきた。
鼻、垂れそう。
……。
体、少しだけ震えてきた。
……。
もう、冬が近いんだ…くしゅん。
……。
うぃー。
…それ、親父くさいわよ。
やぁ。
改めましてごきげんよう、蓉子。
ごきげんよう、じゃ無いわよ。
入れてくれる?
入れば良いでしょ。
ああもう、さっさと入りなさいよ。
やった。
ん、良い匂いがする。
手洗いとうがいをして。
私の分もあるの?
…あるわよ。
悪い?
ううん、悪くない。
わーい、蓉子の手作りごはーん。
…今朝も食べたでしょう。
うん。
いっそ、毎日でも良いな。
…嫌よ。
えー、其れっていきなりふられた?
たまには貴女が作って。
私が?
然うよ。
私だって貴女の作ったごはんが食べたい。
ふむ、なるほど。
じゃ、明日のブレックファストで宜しければ。
…また泊まっていくつもり?
勿論。
今日はハロウィン、とっておきの甘いお菓子を食べたいもの。
パンプキンケーキならあるけど。
それも食べる。
だけど其れ以上に甘いものを私は知ってるよ。
…冷たいわよ、触らないで。
いたずらの方が良いかな?
結局、其れに戻るのね。
…ねぇ、蓉子。
どっちが良い?
…どうせ、
…同じコト、なのよ。
ん…。
こう、なるのだから…。
何か言った…?
…ええ、言ったけど?
なになに?
教えない。
なんで?
なんでも。
けちー。
けちで結構。
…。
…聖。
もっと…しても、良い?
だめ。
ふふ、然う言うと思った。
あ、ん…。
其の鼻にかかった声、たまらないね。
…やめて、くすぐったいわ。
と言っても、おなかに触ってるだけなんだけどなぁ?
ただ、触ってるだけでは無いでしょう。
いや、触ってるだけだよ。
…若しかして、期待してる?
してない。
話を直ぐ、そっちの方にもっていこうとしないで。
食べ足りない。
知りません。
食べたいな?
大体、ハロウィンって然う言う行事では無いでしょう?
然うだけど。
ま、良いじゃん。
いいかげ…ん。
…良いんだよ、何でも。
……。
ね、よう…わッ
…い、たぁ。
…。
ちょ、いきなり何をするのさ。
ばーか。
いや、ばかって…。
少しは頭を冷やしなさい。
頭を冷やすどころか、躰丸ごと冷やすよ。
今夜はずっと然うしてれば良いんだわ。
調子に乗った罰として。
いやいや、だからって幾らなんでもこれは、さ?
どうしてもと言うのなら。
予備が押入れにある筈だから、自分で出してどうぞ。
そんなぁ、蓉子と一緒が良いよぅ。
知らない。
蓉子ぉ。
そんな声、まるで令みたいね。
入れてよー。
私は寝るから。
おやすみなさい。
…えーい、こうなったら。
力尽くでで…も。
…簡単には入れてあげないんだから。
ちょ、一寸、蓉子さん。
このままだと聖さん、本気で風邪ひいてしまいますか、ら…
……。
…くしょいッ
あらあら、大変。
…ず。
と言うか、洒落にならないよ…くしゅんッ
……。
蓉子ぉ…。
…頭、冷えた?
冷えた冷えた、えっらく冷えた。
本当に?
本当、本当。
だから入れて、入れてください。
どうしようかしら。
蓉子、お願い。
ね、ね?
しょうがない。
良い?入っても良い?
ええ。
ただし…ひ。
わー、ぬっくーい。
冷たい、冷たいわよ。
えー、誰のせいさー。
あくまでも貴女のせい、でしょ。
ひどいなぁ。
ひどくない。
そんな事ばかり言ってると。
蓉子の熱、奪っちゃうぞ?
もう、奪ってるじゃないの。
じゃ、お返しに熱をあげるよ。
ひ、ぁ…ッ
良い声。
せ、い…!
何にせよ、食べ足りてないし。
ねぇ?
ねぇ…じゃ、ない…わ、よ。
−千葉っこ乃梨子。(乃梨子と瞳子)
よいしょ、と。
それで最後ね。
薔薇の館に戻りましょう。
荷物、思っていたより多かったなぁ。
祐巳さまの言ってたとおり、リヤカーをひいてきて正解だったかも。
ところで。
これは誰がひきますの?
勿論、二人でに決まってるじゃん。
私一人でなんていやだよ。
じゃ、前は乃梨子にお願いするわ。
は、なんで。
私は後ろから押すから。
いや、ちょっと待ってよ。
さっさと戻らないと暗くなってしまいますわ。
其れはそうだけどさぁ。
さぁ乃梨子、今こそ其の力を示すとき、ですわ。
いやいや、意味が分からんっつの。
それでは何かしら。
乃梨子はいつまでもこんなところでぐずぐずとしていたいと言うのかしら。
私は嫌ですわ、そんなの。
あのなぁ。
さぁ、乃梨子。
早くなさって。
ああもう、仕方ないなぁ。
言っておくけど、絶対にさぼってくれるなよ。
分かっていますわ。
……はぁ。
…。
…はぁ。
…。
結構、きつい…な。
…。
はぁ…。
…。
…瞳子。
何。
手、抜いてない?
失礼な。
私がそんな事をするとでも?
聞いて…はぁ、みただけ、だよ。
無用な心配ですわね。
なら、良いんだ…はぁ。
……。
……瞳子。
何ですの。
未だ私を疑っているとでも?
然う言うわけではないんだけど…もうちょっと。
もうちょっと、何かしら。
強くおっぺしてよ。
…は?
強くおっぺして。
強く、何ですって?
おっぺすんだって。
おっ…ぺ?
何を言っていらっしゃるの?
だぁから。
リヤカーを強くおっぺすんだよ。
…乃梨子。
あぁ?
おっぺす、て何ですの?
どーでもいい千葉言葉。
おっぺす=力を入れて押す。
−祖母と孫。(黄薔薇一家)
雨。
…。
止まない、わねぇ。
…梅雨、ですから。
紅薔薇様はクラスの用事で遅れるって言っていたし。
…。
白薔薇様は紅薔薇様が連れて来ないと、来ないだろうし。
…。
令は部活だし。
祥子は今のところ、来て無いし。
…。
あーあ。
暇、だわ。
…お茶のお代わりでも淹れましょうか。
お茶のお代わりは要らないわ。
それより、も。
…。
暇、よねぇ。
…。
然う思わない?
由乃ちゃん。
…いえ。
私は書類の確認をしているので。
真面目さんねぇ。
……。
退屈、だわ。
…今日は会議をするのでしたよね。
ええ、然うよ。
それがどうかした?
…いえ。
そうだ。
折角だから、私がお茶を淹れてあげるわ。
…は?
上級生である私が下級生である貴女にお茶を淹れるだなんて早々無い事よ?
い、いえ、自分で淹れますから結構です。
まぁ、良いじゃない。
大きなお世…あ、いえ、本当に結構ですから。
ねぇ、由乃ちゃん。
はい。
貴女は令の妹、よね?
…そうですけど。
それが何か。
それってつまりは私の孫と言う事よね?
……そうなりますね。
残念な
ん?
…光栄だと思っていますわ。
薔薇様のお一人である黄薔薇様の孫だなんて。
そう?
それはありがとう。
…。
と言うわけだから。
お茶、淹れてあげるわね。
いや、だから、どうしてそうなるのですか。
私は貴女のお祖母ちゃんなのよねー。
だったらお祖母ちゃんらしく、そこに大人しく座っていてください。
あら、惚け防止の為には少しは動かないといけないのよ?
…幾つですか。
浪人、及び、留年はしてないから。
由乃ちゃんより二つだけ歳上、になるわね。
…兎に角、自分のお茶は自分で淹れますから。
結構で…?
お砂糖、何杯入れるのかしら?
ちょ、
それとも意表をついてお塩だったりして?
そんなわけないでしょう…っ
じゃ、お砂糖ね。
何杯?
………一杯、です。
本当に?
本当ですよ。
隠さなくても良いのよ?
何を、ですか。
二杯、ね。
分かったわ。
あ、一寸
んー、案外覚えてるものね。
何をですか、ってそんなに入れなくても良いですから…っ
お茶の淹れ方。
私が由乃ちゃんぐらいの時は良くお姉さま方に淹れたものよ。
…そうですか。
はい、お待たせ。
……ありがとうございます。
…。
…何ですか。
熱いから。
ふーふーしてあげましょうか?
結構です。
絶対に結構です。
あらあら、そんなに嬉しい?
嬉しがってません。
全然、全く持って。
猫舌も大変なものよね。
……。
ん?
…いえ、何でもありません。
そ?
じゃ、ふーふーしてあげるわね。
だーかーらー…っ
ごきげんよう。
遅くなってごめんなさいね。
ごきげんよう。
今、薔薇の館の前で紅薔薇さまと白薔薇さま、に…て、あれ?
……。
紅薔薇様、白薔薇様、それから令。
ごきげんよう。
…あの、どうしたんですか?
何が?
いえ、由乃が…て、由乃?!
…何でしょうか、お姉さま。
何か疲れてるような顔をしているけど!
どうかしたの?!
…いいえ、別に何も。
だけど…!
そうよ。
皆が来るまで二人でお茶を飲んでいただけ。
お茶を…?
ええ。
ねぇ、由乃ちゃん。
…ええ、無理矢理。
んー?
いえ、楽しく頂いておりました。
なら、良いけど…。
梅雨時だからあまり無理をしない方が良いよ。
今日だって
大丈夫ですわ、お姉さま。
でも…
大丈夫ですわ、お姉さま。
…あ、うん。
け、けど、無理はしないでね。
はい。
話は済んだかしら?
あ、はい。
今、お茶を淹れますね。
ありがとう。
私がやります、お姉さま。
由乃は良いよ。
今日は私がやる。
けれど。
良いから。
座って…て?
……。
よ、由乃…?
お姉さま、後でお話があるのですが。
え、な、何…?
後でお話します。
よ、由乃……??
令ちゃんの…、ばか……っ
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