―絵「青」について。
   何か悪いものでも食べた?(聖蓉)







   じゃあ…昨日のお昼に食べたあれが原因かも。


   昨日の聖のお昼は購買で買ったパンだったわね。


   でもそれだと蓉子は食べてないじゃない。
   蓉子も変なんだからさ、蓉子も食べたものだよ。


   ……。


   と、なると。


   あげるなんて一言も言ってないわ。


   蓉子が作ったというあのお弁当。
   確かに美味しかったのにね。


   勝手につまみ食いして。
   大体、あなたは


   そうかそうか、そうだったのか。


   一人で納得しないで。
   大体、昨日のお昼が原因だなんてどうして分かるの。
   他の要因だって幾らでも


   まぁまぁ、蓉子さん。


   まぁまぁ、じゃない。それからどさくさに紛れて触らないで。


   良いじゃない、美味しかったんだから。
   ちょっとぐらい変になっても、さ。


   あくまでも私のお弁当のせいにするのね。
   放して。


   ところで、蓉子さん。
   今日のごはんも美味しそうだね。
   ホント、美味しそう。


   …だからあなたはどうして、あ。


   ん、この卵焼き、おーいし。


   ああ、もう。


   今日も蓉子の手作り?


   …然うだけど。


   蓉子は良いお嫁さんになれるね。


   …其れはどうも。


   だから。
   いつでもおいで。


   …は?


   ま、あれだね。
   コレといった理由が無くてもおかしい時ってあるじゃない。
   いや、理由はあるか。


   あ、また。


   へへ、ウィンナもらい。
   むぐ、好きな人と一緒に居たから、と言うのは立派な理由になりうるよね。
   然う思わない?


   …それよりも私のおかずを返してよ、ばか。










  ―剣士蓉子について。(聖と江利子)






   蓉子なら容赦なく一刀両断しそう。


   撫で斬り、袈裟斬り、お試し斬り、問わなそうよね。


   最後の、何?


   あら、知らないの?真新しい刀ってそのままじゃ価値が無いのよ。
   何かを斬らないと。


   何か?


   何でも良いのよ。犬とか、猫とか、人とか。或いはそれらの死体とか。
   若しくは、聖、とか。


   何で私が入ってんのよ。


   何となく?


   何となく、で人の名前を入れるな、でこちん。


   あの蓉子に斬られるのよ?寧ろ、本望じゃない。


   どんな本望だよ。


   一思いにズバっと斬られるのも手だって事。










  ―討伐中〈俺屍版:蓉子・聖・江利子・祥子)






   祥子、少しの間で良いからアレらを引き付けて。


   承知致しました、お姉さま。


   江利子、聖。
   鳳、併せるわよ。


   えー。
   私、先月覚えたばっかなんだけど其れ。


   あら、聖。若しかして未だ覚えてないの?
   もたくさやってるわねー。


   だから。
   覚えた、と言った。良く聞け、でこちん。


   聖、無理なら無理と言ってくれても良いわよ。


   やだなぁ。
   いけますわよ、蓉子さん。


   あーあ、無理しちゃって。火の術、苦手なくせに。
   それとも良い所でも見せたいのかしら?


   うっさい。
   少し黙ってろ、でこ。


   黙ってたら、併せ、出来ない。
   莫迦?


   何だとー!


   はいはい、揉め事は後でやって頂戴。
   異存が無いのなら、始めるわよ。
   良い?


   へーい。


   いつでも、どうぞ?


   お願いだから抜からないでね。
   鳳併せ、始め…!


   鳳、弐の舞、と。


   鳳、参の舞。
   はい、良いわよー。


   …祥子!


   はい、お姉さま!






   ……舞へ、鳳!










  ―薙刀士蓉子について。(聖と江利子)






   剣士の次は薙刀士な蓉子。
   個人的には女子の格好が良かったなーと思う。
   でも。


   裸足も良いかも、かしら?


   いや、腰の辺りが…て。
   またお前か、でこ。


   ご挨拶ねぇ。


   蓉子が良い。
   蓉子を連れてこーい!


   蓉子は衣装係だから。残念!


   よーこ!よーこ!


   えー。
   薙刀士は前列に居れば敵前列全員を薙ぎ払えます。
   後列に居ても敵前列1体に攻撃出来ます。


   …て。
   何、読んでるのよ。


   トリセツ。


   て、分厚いわね。相変わらず。


   ちなみに衣装の色が黒−藍なのは水野繋がりだそう。
   水野と言えば青。青といえば藍。


   は、何其れ?
   水野繋がりって何よ。


   水野繋がりとはどっかの美少女戦士の一人である水野さんの事。
   ほら、蓉子の姓も水野でしょう?


   へぇ、美少女ねぇ。
   其れは一寸見てみたいか


   あ、蓉子が鬼のような形相でこっちを睨んでる。


   な、なーんて!
   やだなぁ、冗談ですわよ。蓉子さん。


   かも知れないから口は慎んだ方が良いわよ。


   …いつか絶対、槍の錆にしてやる。










  ―こんな夢を見た。(聖蓉)






   「さよならだ、蓉子」


   聖の口が別れの言葉を紡ぐ。
   どうして。
   どうして、どうして、どうして、どうして。


   「…さよならなんだ、蓉子」


   再び別れの言葉を紡ぐと、聖は私に背を向けた。
   そしてそのまま歩き出す。
   振り向きもせず。


   待って。

   待って。

   行かないで。





   私を置いて行かないで。






   …続かない。










  ―12月の出歯亀(聖蓉)






   ………。


   よーうこさん。
   何見てるのかなー?


   …あれ。


   んーどれどれ。
   あー、初々しいねぇ。
   と言うか蓉子さんともあろうものが出歯亀するなんて。


   たまたま目に入っただけ。
   往来でしてる方も悪い。


   ま、然うだけど。
   ありゃりゃ、マフラー交換したくらいで真っ赤になってるよ。
   かーわいー。


   ……。


   若しかして蓉子さん。
   あーいうの、羨ましかったりする?


   …別に。


   ほんとかなー?


   本当よ。


   ふーん。
   ま、良いけど。


   …。


   ところで、さ。


   …何よ。


   私、誕生日なんだけど。今月。


   然うね。


   プレゼント、欲しいなぁ。
   手編みのマフラーじゃ無くても良いから。


   …其れで?


   蓉子さんからのプレゼント。
   何が貰えるのかな。


   考えておくわ。
   其れなりに。


   別に物じゃ無くても良いのよ。


   いっそ、さっさと言ったら?


   うん?


   欲しいものがあるのでしょう。


   うん、あるよ。
   凄く欲しいもの。


   …。


   ねぇ、何だと思う?


   さぁ?
   私は聖じゃないから分からないわ。


   其れはわざと言ってるのかな。


   わざと?


   蓉子さんは聡明でいらっしゃるから。
   私の心の裡なんて本当は分かってるのでしょう?


   分からないわよ。
   それから茶化さないで。


   あ。


   何。


   ちゅー、してる。
   耳まで真っ赤にして、本当、可愛い。


   …。


   ねぇ、蓉子。
   私達も


   しないわよ。


   えー。


   ……。


   蓉子。
   やっぱり羨ましい?ああいうの。


   いいえ。


   本当に?


   私の好きな人は聖だもの。


   …。


   そして聖も私を想ってくれているのなら。
   私は其れで良いの。


   …ねぇ、蓉子、さ。


   …何よ。


   誕生日は蓉子からしてよ。


   何を。


   キス。


   ……。


   私の好きな人は蓉子だから。
   蓉子が私を想ってくれているという証が欲しい。


   …証、ね。


   そ、証。
   欲しいな。


   善処はするわ。


   うん、是非して。