Ч е т ы р е
流石に此処は空気が澄んでるねぇ。
…。
さて、さっさか逃げるかね。
…セイ。
ん。
どうして貴女が
まぁ、D値それなりだし?
だとしても公社ラボのIDを持っているなんて。
まぁ、言ってなかったし。
どうしてそれを。
くすねた。
くす…?
先刻の奴らが持ってた。
そんな暇無かったわ。
ヨウコにはね。
…。
まぁ、良いじゃん。
おかげで逃げ道を確保出来たのだから。
……ここは。
空気、澄んでるでしょ?
初めてだわ。
だろうねぇ。
…こんなに綺麗な空気もあるのね。
あるよ。
上に住んでる奴らは下の、淀んでいる空気がどんなものか、一生、知る事は無いさ。
…。
さ、行こう。
…何処に行くの。
行けるところまで。
…無い、としたら。
消されるだけさ。
……。
とりあえず、身が隠せるところまで行こう。
少しは休まないと。
…うん。
…くそ。
…はぁ、はぁ。
此処は腐っても公社の中だって言うのに。
奴ら、手段なんぞ選ばなくなってきやがったな。
……。
ヨウコ、大丈夫?
……。
ヨウコ?
…。
…少し、吸ったみたいだね。
…すこしだけ、だから。
解毒剤、あった筈だ。
だいじょ…ぶ。
なわけ、無いだろう!
死にたいの?
…。
ほら、さっさと飲んで。
……ごめんなさ…い。
謝ってばかりだね。
…セイ、ひとりなら。
莫迦な事、言うな。
本気で怒っちゃうよ。
…。
…ともあれ。
休んでる暇も無いのだけれど。
…。
……。
…。
……ヨウコ。
…なに。
少しで良いから、頑張って。
…。
考えがある。
……わかった、わ。
…。
…ここ、は。
此処でなら少し、休める筈だ。
ねぇ?
あ、貴女のような肩が何故こんなトコロに…。
つべこべ言わない方が良いと思うよ。
ひ…。
少しでも変な動きをしたら…殺す。
良いね?
……。
ま、ヘタに殺して緊急システムを作動させられても困るし。
……セイ。
ヨウコ、少し休んで。
ほんの少しなら仮眠だってとれる。
まぁ、あんまり良い景色ではないけれど、この際、贅沢なんて
セイ。
ん?
此処は何。
見たとおりだよ。
で、でもこれは…。
バイオ公社。
知ってるでしょ。
知ってるけど、でも、これは…。
…おい。
ひ、ひぃ…。
私の相棒が知りたがってる。
し、しかし…。
んー?
……わ、分かりました。
だって。
良かったね、ヨウコ。
…此処は何をする為の部屋なんですか。
こ、ここは…。
私達、あんまり時間が無いんだよね。
……ディク開発技術を応用した人間の強化〈ブーステッド〉実験をしています。
人間の強化…?
…。
つまり、何?
そ、それは…。
…早く。
……地下世界の大気を浄化するプログラムの一環で
浄化プログラム…?
それと人間の強化に…
強化なんて言ってるけど。
つまりは、改造、ってヤツなんじゃないの?
な…。
……。
じゃあこの大きな試験管に入っているモノは……。
……ヒト、だったものです。
…っ!
…で、こっちの赤いのは?
やたらに赤々しいんだけど。
……人造的に造られた肺、換気肺〈ベンチレータ〉です。
それをヒトの背に取り付けて、生ける浄化システムとして機能させ、機能停止するまで使い続ける事によって大気を…
機能って?
…どんなに大気が汚染されていても。
ソレが機能、つまり呼吸をし、背の肺を通す事で大気が浄化されます。
あくまでも呼吸に合わせるのでゆっくりとですが…。
機能停止って?
…動物的に言えば、死、です。
汚染された空気を吸うのですから、嫌が応にもその躰は蝕まれていきます。
そして一度蝕まれたら最後、直す事は出来ません。
簡単に言えば毒を吸い込ませて空気を綺麗にするって事かな。
…然うです。
ですが元がヒトの為、浄化出来る量は限られた
なんて事を…!
ひぃ…っ
貴方は、貴方達は人間を何だと…!
し、仕方が無いじゃないですか…!
世界の為なんですよ!
だからって…!
若しもこのプログラムが公式のものとして採用されれば!
この間のような事故も無くなるんですよ…!
けれどその為に人間を改造するなんて!
良いじゃないですか!
どうせ、生きる目的も術も、希望も無い人間ばかりなんですから…!
貴方は…ッ
ヨウコ。
セイ…!
この人達は
…正しくはヒトだった、ですよ。
……D値が低い、とても低い人達だったんだ。
屹度。
ええ、然うです。
中には金で売られてきた者も居たそうです。
……なんて、こと。
されど世界の為になるのですから。
良いじゃないですか。
…!
ひ、あ…。
……赦さない。
あ、貴女だって、お、恩恵を受ける側なんじゃ、ないのですか…!?
私は、私は…!
ひ、ひぃぃ…。
…ヨウコ。
けど、セイ…っ
世界なんて、こんなものなんだよ。
セイまで…!
正しいとか、悪いとか。
そんなもの、疾うの昔に失われてしまった。
然う、D値なんてものが作られたその時に。
…いや、最初からそんなもの、無いのかも知れない。
……。
…あと。
あ、あ…ぅ…。
……こいつらは。
所詮、頭がいかれたサイエンティスト共だ。
世界の為なんてほざいているけど、ハナっから、己の欲を満たす事にしか興味が無いんだよ。
……。
……ぁ…ぁ。
こんなのを殺したって。
何にもならない。
何にもならないんだよ、ヨウコ。
……セイ。
………ぁぁ。
…さぁ、そろそろ行こうか。
あまり休めなかったけど…。
…。
じゃあね。
ひ、ひ…。
やだなぁ、人の顔を見て怯えるなんて。
自分達のやってるコトを棚に上げて、さ。
……こ、殺さない…で。
は、バカバカしい。
ヨウコ、行こう。
……。
ヨウコ。
………。
…。
…。
…。
…あの部屋、は。
…。
IDじゃ入れない筈だわ。
…それはまた、どうして?
非公式とは言え、人体改造は最高機密レベルに値する。
そうかな。
こんな世界だもの、何でもありだよ。
セイ。
うん?
知っていたのね。
は、何それ。
貴女のD値だからあの部屋に
1/128ぐらいじゃ、最高機密なんて掠るコトもないよ。
せめて一桁じゃないとね。
…。
ヨウコだって知ってるでしょ。
私のD値。
…知ってる、知ってるわ。
けれど
ヨウコが知っている以上のものなんて、無いよ。
……。
さ、行こう。
このまま上に行けば中層区に繋がってる。
………。
П я т ь
うあぁ、さっむい。
…。
こんなだったら外套の一枚か二枚、持ってくれば良かったかな。
ねぇ、ヨウコ。
…。
ヨウコも然う思うでしょ?
…ええ。
ああ、寒い。
吐く息、真っ白だよ。
ほら。
…。
…。
…。
…はぁ。
ヨウコ。
…。
ヨウコが幾ら考えたトコロで。
世界は変わらない。
…。
そんな事を考えてる暇があるんなら。
前に進もうよ。
セイ。
さ、早く。
氷結廃道〈こんなトコ〉、さっさと抜けたい。
世界を敵に回しても、私達は前に進むのね。
と言うか勝手にされたんだけどね。
私達が見たものはそれほど、重いものだったのね。
なんだろうね。
適当に流さないで。
…。
赤い肺。
赤いハネ。
あれは屹度、同じもの。
…へぇ。
だから、なのね。
流石はヨウコさんだ。
なるほど、なるほど。
セイ。
お、と。
怖い顔、しないでよ。
……エリコは。
…。
トリニティはどこまで、知っているのかしら。
…さて、ね。
私はトリニティじゃないから、分からない。
…。
うう、下から冷えてくる。
早く、行こう行こう。
…会うにはどうしたら良いのかしら。
会う?
誰に?
エリコ。
……。
トリニティは何かを掴んでいる。
だったら
知って、どうするの。
…。
何か出来るの?
…出来ないわ。
けれど
他人のコトより、先ずは自分だよ。
だけど
死んだら、何も出来ない。
知らないとは言わせない。
……。
ほら、ヨウコ。
…ええ。
よし。
…セイ、火を。
うん。
…良く火を通した方が良いわ。
分かってるって。
生より程よく炙った方が美味しいもんね。
…。
けどこんなトコにも居るもんなんだねぇ。
打ち捨てられたディクが野生化している証拠だわ。
でもコイツは食料用じゃない。
逃げ出したのでしょう。
で、こんな寒いトコにも順応するだなんて。
人間よりも優れているんじゃないの。
…そうかも、ね。
さて。
こんなもんかな。
ええ、良いわね。
んじゃ、ほい。
半分こ。
ありがとう。
…あつ。
気をつけて。
ありがと。
…ああ、久々にまともなご飯だなぁ。
そうね。
ハオチーがこんなに美味しく感じるなんて。
貴女は贅沢なのよ、何気に。
然うでもないよ。
然うかしら。
然うだよ。
ヨウコの作ったものは大抵、美味しく食べてたもの。
大抵…ね。
ああ、ヨウコの作ったご飯が食べたい。
ハオチーより、ナゲットが食べたい。
…現状を打破しない限り、難しいわね。
あーあ。
何だって言うのかなぁ、全く。
…食べ終わったらまた、急ぎましょう。
うん。
ごちそうさま。
あら、珍しい。
ま、たまにはね。
と言うか改めて食の大事さを思い知りました。
ふふ。
あ、笑ったな。
いつも然うだったら良いのに、って思っただけ。
へぇへぇ。
ふふ。
…ま、良いや。
あともう少しだと思うんだけど。
然うね、行きましょう。
……ふむ。
此処は寒くない。
集積庫…かしら。
恐らく。
ま、確実に中層区に近づいているってトコだね。
…。
何かめぼしいものは無いかな…と。
一寸、セイ。
手段を選んでるゆとりなんて、無いでしょ?
…。
特に食料と薬。
手持ちが大分厳しい。
……分かった。
だけど必要な分だけよ。
てか、持てるだけ、だね。
…。
さて。
…。
……んー。
あった、あった。
…こっちにも。
んじゃ、手当たり次第。
…。
………お?
…なに。
ついでだから。
これも貰っておこうかな。
……どれ。
これ。
……剣?
なかなか、使い勝手が良さそうだ。
…。
丁度、二振りある。
ヨウコの分。
……良いのかしら。
こんな状況でも優等生なんだなぁ。
…。
もうぼろぼろでしょ、それ。
私のも刃毀れが流石にひどいんだ。
手入れなんてしてる暇、無かったからね。
…。
生きる為、さ。
ま、最初は馴染まないと思うけど、そこら辺は何とかするしかない。
……了解。
固いなぁ。
…確かに悪くないわね。
でしょ?
ええ。
さて。
調達も無事、終わった事だし。
行こうか。
この先は…。
近づいているとは言え、中層区街はもう少し先、かな。
未だ人の気配がしない…
Ш е с т ь
…く、は。
ヨウコ…!
…はぁ。
ひひひひひゃひゃひゃぁ…。
こんの、化け物がぁ…!
……にょひぃ!
…うう、気色悪い。
……セイ。
立てる…?
ええ…。
よし。
じゃあ…
…く。
…て、古傷を少しやられたみたいね。
……。
…ですねぃ。
…?
いいですねぃ……!
…セイ!
ヨウコは下がって!
ひゃはぁひぃぁ…!
だから気色悪いって言ってるだろうがぁぁぁ!!!!
にょひぃぃ…っ
…ほんと、気色悪いなぁっ。
…。
りゃあぁぁ…っ
…つぅッ。
ひひぁひひゅあはぁひぁぁ…!
ああもう、笑ってやがるよ…。
ひゃ、ひゃ、ひゃ、あなたたち、久々に、イイですよ、イきそうですねぃ…!
…!
最悪…だ!
…セイ。
ヨウコ。
一人では、無理そうでしょう…?
…。
だから。
…然うね、一人じゃ無理っぽいかもね。
ひゃぁぁひぁぁぃぁふぁぃぁふぃぇぇあぁ…!!
じゃ、さっさと片付けてしまおうか。
ヨウコ?
ええ。
ひょぉほぇひょうぉぇぉぇおほぉぉへぃぃぃ…!
ああぁぁぁ…!!!
いあぁぁぁぁ…!!
はぁ…、はぁ…。
…はぁ。
くそう、折角片付けたと思ったらまた、湧いて出やがって。
ひゃはぁぁ…っ
あがケ、もガけ、もっと、もっとだぁひゃぁぁ…っ
……。
…しかも二匹。
まずい、流石にまずいねぇ、これは。
…。
捕まったら…まぁ、ただ殺された方が未だマシだと思えるかも知れないな。
ひひゃひゃはやぁ…!
……セイ。
…今、良案を考え中。
…貴女だけでも。
囮になってくれる?
…。
じゃ、お願い。
…分かった。
息を合わせて…ね。
…ええ。
……いち、
に……
ひゃは、ひゃは…。
……セイ!
逃げて…!
応…!
いあぁぁぁぁ…ッ
…けひゃぁぁ!
いひゃぁ…!
…喜びの雄叫びってか。
早く、セイ…!
分かってるよ。
ひゃひゃぁぁ!
く…ぅッ!
あぁぁ、イく、イく…!!
な、んて、ちから……。
…。
ほひゃぁぁ!
う、う…うぅぅぅぅ…っ
……も、もう、
流石餌が上等なだけある、てか。
…ひゃ?
う…?
セ…。
催したまま、死ね。
ひ……げあぁぁぁぁぁ…ッッ!
先ずは一匹。
う、うぉあぁ…!
遅い。
ひゃ……ひゃぁぁ…。
…汚いな。
いつまでも私のヨウコで盛ってるんじゃねぇよ、外道。
ぎょ、ぎょひぃ…。
…私が、さ。
簡単にヤらせてあげると思った?
……ぎゃぁぁあぁぁッッ
……。
…ふぅ。
“ネガティブ”と言えど、心臓を貫けばもう駄目でしょ。
…セイ。
今回は流石にキツかった、ね?
薬、くすねてきて良かった。
セイ…。
ん?
私がヨウコを置いて逃げるとでも?
で、も…。
言ったでしょ?
良案を考え中だって。
けど若しも貴女の方に…
そうすりゃ一対一。
その時はその時だった。
……。
それに。
奴らは催してたからね。
“一匹”だけでも良かったんじゃないのかな。
……う、
…お、と。
う…ええぇ…。
気色悪かったね。
でもとりあえず、今のところはもう大丈夫。
………。
……と、思ったのだけど。
……セ、イ。
くそ……。
……逃げ、て。
………レンジャーめ。
セイ…!
…ま、投降しても処分されるな。
早く…!
……。
あ…。
……ヨウコ。
だめ…早く、早く行って、セイ。
……。
だめ、だめ…。
…良いんだ、これで。
あ、あぁ…。
……ヨウコと一緒が良いんだ。
セイ…セ、イ…。
……。
……こんなところで三文芝居?
ばか?
…?
……。
レイ。
一発、かまして。
はい。
と言うわけだから貴方達、少し邪魔なの。
退去、願いましょうか。
…エリコ様。
ん、終わった?
はい。
この辺りにはもう、誰もいないようです。
はい、ご苦労様。
…。
…エリコ。
はぁい、ごきげんよう。
…エリコ、貴女
あら?
なんか前にも同じようなやり取りをしたわね。
デジャヴ?
なわけないだろう。
ふふ、冗談よ、冗談。
元気だったかしら?
…。
見事にぼろぼろみたいね。
もう傷薬すらまともなのは無いのでしょう?
…。
…それで。
トリニティである貴女がお尋ね者の私達に何か用事でも?
あら、お尋ね者なら負けないわよ?
…今はお前とくだらない事を言ってる暇は無い。
ええ、然うよ。
ヨウコ。
…。
おい、エリコ。
単刀直入に言うわね。
貴女、トリニティにいらっしゃいな。
な…。
は。
何を莫迦な事を言ってるんだよ。
今はヨウコと話をしているの。
黙っててくれないかしら。
何だと…。
どう、ヨウコ。
助かるにはそれしか無いと思うのだけど?
……。
ヨウコ、こいつの言ってる事に聞く耳を持っちゃダメだ。
……。
付いてくれば。
とりあえずは生きられるわよ。
貴女も…然う、貴女の大事な人もね。
……。
ヨウコ、行こう。
大丈夫、ヨウコには私が居る。
トリニティなんて
……セイ。
うん。
行こう。
あら、蹴っちゃうの?
当たり前だ。
でももう、貴女達はお尋ね者なのに?
だからってトリニティと一緒に行く理由は無い。
そのまま行けば死ぬわよ。
確実に。
それでも構わない。
ヨウコと一緒ならば。
それはどこまでもあんたの意見。
ヨウコはどうなの?
死にたい?
……。
ヨウコ。
…。
ヨウコ、さぁどうする?
……待って、セイ。
…!
ヨウコ…!
賢明な判断ね。
私としても貴女を失うのは惜しいのよ。
ヨウコ、何を…!
私はいや…。
死ぬのが?
そんなの、今更じゃない。
…。
この仕事を選んだ時から。
命なんて、惜しむものじゃ無くなっているわ。
違うの。
……それでも、私は。
……。
いやなの。
………然う。
分かった。
ならば
セイ。
ここでお別れね。
何処へ行くの、セイ。
さぁ、何処かしら。
とりあえずは行けるとこまで行くつもり。
…いや。
ヨウコはエリコを選んだ。
ならば私はもう、要らないでしょう?
要らないなんて言わないで。
じゃ、一緒に来る?
死ぬのが怖いくせに?
……。
このまま上へ。
私は、行く。
セイ、行かないで。
…じゃ、ヨウコも来てよ。
……。
ヨウコ、そろそろ行くわよ。
別れを惜しむ気持ちも分からないでは無いけれど、こっちとしてもそんなに時間は無いの。
分かってくれるわよね?
……エリコ。
どうするの、ヨウコ。
決めるのは貴女よ。
…レイ、支度を。
はい。
……。
…ヨウコ。
セイ…。
……ごきげんよう、ヨウコ。
屹度もう、逢う事は無いと思うけど。
…!
待って…!
……。
エリコ…!
何?
話、終わった?
セイも連れていっても良いのよね?
……ッ
ええ、別に良いわよ。
ま、本人が行くと言えばの話だけど。
セイ、一緒に行きましょう。
……貴女がそこまで莫迦だったとは。
思わなかったわ。
行きましょう、セイ。
嫌よ。
このまま行けば、死んでしまうわ。
だから?
別に構わないわよ。
そんなの、駄目よ…!
……トリニティと行くくらいならば。
私は死ぬわ。
セイ!
…じゃあ。
ごきげんよう、ヨウコさ…
……。
………離してよ。
貴女はエリコと行くんでしょ、トリニティに。
…行くわ。
でも貴女も行くの、一緒に。
嫌だと言っているの。
分からないの。
…分かっているわ。
セイがトリニティを
嘘。
ヨウコに分かるわけ、無いわ。
……それでも離さない。
…じゃあ、殺す。
……。
殺して、私は行く。
今更人一人殺すくらい、どうって事ないもの。
……。
どうしたの。
死ぬのが怖いのでしょう?
離しなさいよ。
……離さないわ。
……。
ヨウコ、いい加減にして欲しいんだけど?
…ほら、早く行きなさいよ。
セイも。
…!
だから…!
いやなの…!
…ッ
セイが死ぬのが…たまらなく、怖いの…!
………。
お願い、死なないで…。
……。
生きて、これからも一緒に生きて…。
……。
……お願い、セイ。
………つまり、ヨウコは。
……。
己の命より、私の方が大事だとでも?
……。
………莫迦な女〈ヒト〉。
…なんて呼ばれても構わない。
私は貴女を……。
………。
はい、流石にもうタイムアップ。
駄目ならさっさと置いていきなさい。
中途半端な情ならば、今のうちに切った方がお互いの為よ。
……。
……。
……ふ。
…セイ?
エリコの言うとおりだな。
セイ…あ。
……ヨウコ。
……。
生きて。
……あ。
エリコ!!
何よ。
とりあえず、だ。
……ふぅん?
行こう、ヨウコ。
…どこに。
私はヨウコと一緒に行く。
だから行き場所はヨウコが決めれば良い。
今、は。
…!
セイ…!
……だけど、適当なとこでずらかる予定だから。
うん…うん…。
聞こえてるわよ。
たく、莫迦な二人だわね。
……エリコ様。
然う言うわけだから。
“持って帰る”、わよ。
…本当に良いのでしょうか。
この人達はレンジャー
だったのよ、つい最近まで。
…しかし。
大体、私も然うだったわよ。
言わなかった?
………。
時間が無い、の。
無駄な問答を続ける時間は。
………私は貴女に付いて行きます。
じゃ、そん時はヨシノちゃんも一緒ね。
……。
駄目と言っても付いてくるわよ。
……それでは参りましょう。
. . . Продолжение следует
|