−(たすけて、くるしい。きみがほしい)
……。
…さやか。
……。
さやか。
……。
さや
来ないで。
…。
…あたしなんか、呼ばないで。
……。
…優しく、呼ばないで。
さやか。
…もう、放っておいてよ。
それが、出来たら。
…。
…あたしは、ここには居なかったよ。
……。
さやか。
…触らないで。
……。
お願い…あたしになんか、触らないで。
なんかじゃ、ない。
……。
…さやか。
……あんたなんか。
……。
嫌い…大っ嫌い…。
…知ってるよ。
それでもねさやか、あたしは…
……。
…あんたを、独りぼっちにしたくないんだよ。
自分がなりたくないだけでしょ…。
……。
…あたしを、都合よく使わないで。
ああ…そうだな。
ごめんな…さやか。
……。
…でも、それでもあたしは、あんたにも独りぼっちになって欲しくないんだよ。
……ばかじゃないの。
うん…。
……。
さやか…ねぇ、さやか…。
…ねぇ、杏子。
なんだい…さやか。
……。
さやか…。
………たすけて。
……。
……たすけて、きょうこ。
ああ、もちろんだよ…さやか。
……。
全部あたしが、引き受けてやる…。
……。
…だから、さやか。
−おとぎばなしと微笑む
志摩子。
…はい?
今日は生徒会の活動は無い筈だけれど。
…はい。
読書?
ここは静かなので。
図書室も静かだと思うけれど。
…。
何を読んでいるの。
…童話です。
へぇ。
…子供の頃、好きだったんです。
然う。
江利子さまは
私もそれなりには聞かされたわよ。
…聞かされた?
親父と兄貴達に。
…ああ。
毎晩、日替わりでね。
おかげで暫く、自分で読む気にはなれなかったわ。
……。
……多分、だけれど。
はい。
…聖が、来るわよ。
それと蓉子も。
……。
…逢瀬と呼ぶには拙すぎるけれど。
……。
キスはおろか、手を繋ぐ事も出来ない。
…一緒の時間を。
……。
共有出来たら。
…それで良い、なんて。
……。
そんな綺麗な世界だったら、退屈過ぎて死んでしまうわ。
…。
それ、面白い?
…と言うより、懐かしいです。
ふぅん。
それから。
……。
今と、小さい頃。
抱く印象が違うものなのだなぁって。
例えば、どんな風に?
小さい頃はただひたすら、可哀想だと思っていました。
でも、今は。
……。
…少しだけ、分かるような気がして。
…。
…私だったらどうするだろうって。
王子様を刺す?
…さぁ、どうでしょう。
そんな綺麗な悲恋、なんて。
…。
無いわ、多分。
…だからこそ、です。
……。
……。
…さて。
私は帰るけれど。
江利子さま。
うん?
ここへは何をしにいらしたのですか。
お茶を飲みに。
…。
でももう、良いわ。
じゃあ、志摩子。
…はい。
ごきげんよう、江利子さま。
ごきげんよう。
また、明日。
はい…。
−(たったその一言なのに、な)
すき。
…あ?
だいすき。
…ソーセージが?
…。
と言うか、そんなに好きだったっけ?
ナディ。
…まだ、焼けてないわよー。
ナディが。
……。
エリスはナディがすき。
…ああ、うん。
ありがと。
…。
…もう少しで焼けるから。
ナディは…?
…うん?
ナディは、エリスのこと…。
…嫌いなヤツと旅なんか、出来ないって。
……。
あんたは相棒、だしさ…。
あいぼう…。
ほら…こっち、もう少しだよ。
焼けたら、
ナディは。
…。
エリスのこと、きらいじゃないだけなんだね…。
…さぁ、どうかな。
……。
でもそれだけじゃ、一緒にいたいって思わないんじゃないかな…。
…。
…多分、だけど。
……。
……エリス。
すき…だいすき…。
…くっつかれたらソーセージ、取れないんだけど。
……。
…黒焦げのは、遠慮したいんだけどなぁ。
後々まで、言われちゃうだろうし…。
……。
…あーあ。
……。
しょうがないな……。
−(まだ残ってる、)
……。
……。
…あぁ。
変な声、出さないで。
…変な声って。
姫、あたしだってたまには
溜息はもっと、許さない。
…相も変わらず、手厳しいですね。
順が温いだけ。
…へぇ、それはすみません。
……。
…だけどさ、夕歩。
…。
…世の中には幸せの
うざい。
…そうですか。
……。
…ふぁ。
眠いの?
…うん、まぁ。
……。
夕歩…は。
寝たら、許さない。
…はい、分かりました。
では姫が眠るまで、起きている事に致しましょう。
……。
…あうち。
……。
姫、そこは痣…痣、ですって。
…知ってるよ。
押したら、押されたら、痛いんですって…。
だから、押してるんだけど。
うん…酷いです。
……順が。
はい…?
…悪い。
話が、見えません…姫。
順は、ばか。
…えぇ。
……。
夕歩…。
…痣は、消える。
そりゃ、そうですけども…。
…痕も。
うん…?
でも。
…でも、なんでしょう。
……残る、の。
…?
……。
えーと…?
ばか順。
…あだだ。
…。
姫ぇ…。
…ばか順。
−やさしさの檻のなか
おいしい。
…本当?
うん、今日のごはんもすっごくおいしいよ。
ほむらちゃん。
…良かった。
ねぇほむらちゃん、一緒に食べよう?
ええ、まどか。
ふふ。
……。
ねぇ、ほむらちゃん。
…なに、まどか。
ほむらちゃん、どんどんうまくなっていくね。
え?
料理。
最初に作ってくれた時は
…ごめんなさい。
私、した事が無くて…。
ううん。
…。
おいしかったよ。
でも…
ほむらちゃんがわたしのこと、想って作ってくれたんだもん。
…でも、焦げていたわ。
形も…
ふふ、そうだったね。
でも、嬉しかったから。
まどか…。
杏子ちゃんの気持ち、分かった気がする。
…杏子?
さやかちゃんの作った料理を食べる時の杏子ちゃん、いつも嬉しそうな顔してたから。
へたくそって、言ってても。
……。
ほら、食べよ?
冷めちゃう前に。
…うん。
本当、おいしいな…。
…私ね、まどか。
なぁに?
もっと、上手になるわ。
ええ、これ以上に?
…いけない、かしら。
ううん、いけないことじゃないよ。
むしろ嬉しいし、楽しみだけど。
…?
わたしも上手になりたいなぁって。
いつもおいしい料理、ほむらちゃんに作ってもらってばかりだから。
まどか…。
ね、今度はわたしが作ってみてもいいかな?
…。
こんなにおいしい料理はまだ、作れないけど。
でも、ほむらちゃんに食べて欲しいの。
まどかの料理は美味しいわ。
…。
どんな料理よりもずっと、美味しいわ。
…ありがとう、ほむらちゃん。
でも少し恥ずかしいな…。
…。
ね、ほむらちゃん。
…なぁに、まどか。
泣かないで。
…え?
泣いてる。
わ、私…なんで…。
……。
…まどか、私。
ね、私がごはん作ったら。
ほむらちゃん、ちゃんと食べてくれる?
……。
ねぇ、ほむらちゃん…。
…食べたい。
私、まどかが作ってくれたごはん、食べたいわ…。
良かった。
じゃあ、頑張るね。
…うん。
楽しみにしてるね…。
−ふたりのメロディ
……。
……♪
……。
…♪
…オクタヴィア。
…?
また、歌ってるのか。
……。
…お前は歌うのが好きだな。
ん……。
……なぁ。
…なぁに?
いつも、何を思って…誰を想って
ねぇ、オフィ…。
…なんだ。
オフィも、うたって…?
は?
あたしが?
…うたって?
歌なんか、知らない。
分からない。
……。
柄じゃ無い。
…そんなこと、ないのに。
でも、然うだな。
世界を呪う歌なら、
……。
…オクタヴィア。
あたしね…。
……。
…オフィのうた、ききたいの。
あたしは知らないんだ。
どうしようも出来ないだろう?
ううん…。
……。
…あたしといっしょに、うたお?
一緒にって。
…ね、オフィーリア。
……。
…ふたりで、かなでよう?
あたしにどうしろと言うんだ。
……あたしを、おもって。
…。
…あたしも、あなたをおもうから。
そんな事…。
…そうすれば、できるから。
かならず、できるから…。
お前は…。
…オフィーリア。
……オクタヴィア。
……♪、…♪
……。
…さぁ。
あぁ、分かったよ……。
……。
……、…。
……。
…なんだ、その顔。
ふふ…。
…下手なら然う言えば良いだろう。
そもそもあたしは
オフィは、ぶきようだから…。
……。
…でもそういうとこも、すき。
……オクタ。
ねぇ、だいすきよ…オフィ。
……。
……♪
タイトルは「ふたりへのお題ったー」様から。
ぱちぱち、ありがとうございます!
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