−Vamos a bailar? …うーん。 似合ってるね。 フォロー? ナディは何を着ても格好良いね。 …それはどーも。 でも髪型が合ってないね。 結局は似合ってないってことじゃないのよ…。 似合ってるよ? はいはい、どーも。 と言うか首が苦しいなぁ、これ。 ネクタイ? 慣れないものをやるもんじゃない。 曲がってる? お…。 …。 ……え、と。 これで大丈夫。 ありがとう。 つかエリス。 ん? ネクタイなんて、結んだことあるの? 本で読んだ。 読んだだけで出来るもんなのね。 器用? へぇへぇ、どうせあたしは不器用ですよ。 その不器用さが好き。 ……。 不器用だからこそ、より愛おしく思えることもあるんだよ。 …はぁ、そうですか。 震える指とか。 …何の話? ナディが思ってることが正解。 ……。 何を思ったの? …別に何も。 ふぅん。 …あー苦しい。 そもそもなんであたしがこんな格好しなきゃいけないのよ、もう。 ダンス? やった事ないっつーの。 踊れるのに? こういうのは無いの。 なんとかなるよ? …そうだと良いけどね。 ナディと一緒だから大丈夫。 …じゃ、それで。 うん、それで。 …。 …ん? エリスは…流石に、似合ってるのよね。 ありがとう。 …。 ナディに相応しい? …相応しいって。 隣にいても、大丈夫? 寧ろ、あたしの方が相応しくないような気がするけど。 エリスの隣はいつだってナディ。 …。 ナディ以上の人なんて、いないの。 …じゃあ。 …。 相応しいとか、そんな言葉はどうでも良い。 …。 あたしの隣はエリス。 他に誰がいるって言うの。 …うん。 さて、そろそろ時間かな。 うん、時間。 じゃあ、行こうか。 えと…。 …。 …お手を。 はい。 お…。 お姫さまだから。 変? いや、変じゃない…。 えへへ。 …あーもう、いちいち顔が熱くなるのはなんとかならんものか。 ナディ。 …。 行こう? …うん。 私の騎士さま。 …騎士はネクタイなんかしないと思うけど。 お姫さまには騎士さま。 定番。 どんな童話だ。 ナディはいつだって私を守ってくれるから…。 エリ…ん。 …。 …。 …とても愛しい騎士さま。 ……はいはい、ありがと。 えへ。 じゃ…行くかね。 いえっさ。 −Beso de Angel. …。 …。 …。 …。 ……あーー。 …。 あのさ、エリス。 …なに。 エリスは何が好き? …? いや、ほら、たとえば食べ物とか。 …。 あたしは何でも食べられるけど、辛すぎるものは苦手。 それ、なんでもじゃないよ。 まぁ、そうなんだけど。 でもちょっとくらいなら食べられるから。 ふぅん。 唐辛子がたっぷりなのはねぇ。 あれは食べ物じゃなくて凶器よ、一種の。 …。 …え、と。 …。 で、エリスは? …なにが? や、だから好きなもの。 …。 ない? …。 …ない? …。 甘いものとかは? …。 じゃあさ、アイスとか好き? …アイス? そう、アイス。 …。 よし。 …? ナディ? ちょっと待ってて。 …どこにいくの? そこ。 …。 すぐ戻って…あ、いや、やっぱ一緒の方がいいか。 おいで、エリス。 …うん。 どれがいい? …。 ミルク、マンゴー、とうもろこし、チーズ、スイカにレモン、それから……ベソデアンヘル? なんだそりゃ。 …。 マンゴーチリなんてのもあるけど。 …。 で、どれがいい? ……。 好きなの、選んでいいよ。 …なんでもいい。 なんでもいいって。 なんかないの? …。 ほら、エリスの好きなの言ってみて。 …ベソデアンヘルってなに? 天使のキスって意味だけど。 どんな味なんだか。 …。 イチゴもあるわよ。 テキーラ、は流石にね。 …。 食べたいの、ない? …なんで。 ん? なんでかってくれるの? なんでって。 まぁ、いいじゃない。 …。 ま、無理にとは言わないけどさ。 ナディはおかねがほしい。 へ? だから、わたしといる。 わたしがしょうきんくびだから。 …。 なのに。 なんでかってくれるの。 …あのねぇ。 …。 そりゃ、お金は欲しいわよ? けど今はあんたと一緒に南に行くのが先。 言ったでしょ、付き合ってあげるって。 …。 さ、何が食べたい? …。 エリス。 ……ベソデアンヘル。 え。 てんしのキス。 え、まじで? うん。 ……まぁ、いいけど。 どんな味なんだか分からないわよ? それでもいいの? うん。 ほんとに? ほんとに。 …ま、いっか。 んじゃ おいしくなかったらナディにあげるから。 …て、おいこら。 じょうだん。 あんまり冗談に聞こえなかったけど。 …。 本当にいいのね? いいよ。 …。 …。 …ナッツが入ってるだけじゃん。 …。 …おいしい? …。 おいしくない? …。 あー… はい。 ん? たべたいのかとおもって。 …いや、別にそういうわけでは。 いらない? と言うかおいしくなかった? ううん、おいしいよ。 なら、良かった。 …。 天使のキスって言うからどんなのかと思ったけど。 イチゴにナッツってだけなんだものねぇ。 こう、すんごい甘い何かだと思ってたのに。 あまいよ。 そりゃあ、ね。 あたしが言ってるのは たべる? …あー、うん。 じゃあ少し。 …。 ……あー冷たい。 うん。 …。 おいしい? 甘い。 そっか。 …そっかって。 …。 ま、いいや。 甘いけどおいしい。 お金、払ったかいがあった。 …。 なに? …すこしじゃない。 一口しか食べてないけど。 …。 はい、エリス。 返す。 …。 それ、歩きながら食べられる? …うん。 じゃあ、行こう。 …。 あ、そうだ。 エリス。 …なに? ありがとう、は? …。 お礼。 …なんで? 買ってもらったらお礼。 かってなんていってないよ? そりゃ、そうだけど。 …。 おいしいでしょ、それ。 …うん、おいしい。 んじゃ、ありがとう。 どういたしまして。 いや、そうじゃなくてだな。 ん…? こういう時はありがとうって言うもんなの。 そうなの? そうなの。 ふぅん。 …いや、ふぅんじゃなくて。 あ。 あ? …とけた。 え。 ……。 わぁ、こぼれるこぼれてる! …あまいにおい。 エリス、ほらさっさと食べないと! …べたべた? …あーもう さっき、井戸があったからそこで ナディ。 え、なに。 …。 …エリス? ううん。 はい? なんでもない。 ……なんじゃそりゃ。 …。 とにかく、井戸があったから。 そこに戻って手を洗う。 オーケイ? …あらうの? そう、洗うの。 …。 オーケイ?エリス。 いえっさ。 いえっさって。 あたしは男じゃないんだけど。 ん…? …まぁ、いいや。 じゃ、行こ。 うん。 天使のキス。 …うん? あれ。 どれ? アイス。 アイス? うん。 なに、食べたいの? だめ? まぁ、良いかな。 じゃあ天使のキスがいい。 …。 ナディはわすれんぼ。 …ベソデアンヘル。 …。 そんなのもあったなぁ、ぐらいには覚えてるわよ。 珍しいね? そんな事言うと買わないぞ? 食べたい。 どうしようかなぁ。 ナディ。 んー……。 …ナディ。 …こら。 そんな事しても…。 ……ナディ。 …。 …。 …しょーがないなぁ。 やった。 その代わり。 うん? 何でも言うコト、聞いてもらうから。 良いよ。 …。 ん? いや、少しは迷えと言うか。 迷うようなこと、言うの? …。 夫婦だから。 ……そりゃあね、別れろとかは言わないけどね。 言えない? …。 私も言えないから。 一緒。 …はい、ありがと。 えへへ。 ナディ、アイス。 はいはい、アイスね。 しっかしあんた好きよねぇ、アイス。 ナディが買ってくれたから。 …それだけで? 大切な思い出。 …。 大切。 …はい。 …違う。 違う、ねぇ。 これじゃない。 名前は同じなんだけど。 ……。 でもまぁアイスには変わりないし。 ……。 いらない? ……。 いらないなら貰ってあげる。 あ。 んー……コーヒー、だ。 ナディ。 いるの? …いる。 そ。 なら溶けないうちに食べちゃった方が良いわよ。 うん。 あんまり苦くなくて良かったわね? …でもイチゴの方が好き。 はは、でも仕方ない。 ……。 おいしいでしょ、それも。 …まぁまぁ。 まぁまぁかい。 …。 でもまぁ、食べられないわけでもないんだから。 …ナディ。 溶けて手がベタベタになる前に食べる。 ……いえっさ。 でもなんでコーヒーなんだろ。 …。 ほろ苦いのかね、天使のキスは。 …イチゴは甘かったのに。 甘かったねぇ。 …キスは甘い方がいいのに。 …。 …。 ……ま、あくまでもアイスの話だから。 ……。 今度、イチゴにすれば良いじゃない。 ね。 …。 うーん…。 ナディ。 ん? …わ。 ……。 エ、エリス? …天使の、キス。 は…んぐ。 ……。 ……。 ……やっぱり甘い方がいい。 ……エリス。 今度はイチゴにしよう。 つか、自分で天使言うな。 エリスじゃないよ。 …。 天使はマルガリータ。 …ああ、そっち。 ん? つか、また懐かしい名前を出してきたわね。 元気かな。 元気でしょ。 そっか。 会いに行く? 旅の途中でなら。 途中で、ね。 うん。 ま、それでも良いけどね。 …。 さて。 ナディ。 んー? ナディとのキスは甘い。 …。 エリスとのキスは甘い? …。 天使のキス? ……だから自分で天使ってゆーな。 私は天使じゃないよ。 だったら 天使のキスのように甘い? ……。 甘い? …とりあえず。 ん? 真昼間にする話じゃない。 夜ならいい? …。 いい? …と言うか、溶けてる。 …。 ああもう、ほら。 …溶けた。 だから言ったのに。 べたべた。 拭くもの拭くもの…。 ナディ。 なに? 舐める? …舐めるか! −No es necesario. …。 …。 …。 …う、んん。 ……はぁ。 ナ、ディ…。 え、な、なに? ……。 ね、ごと…。 ……す…き。 …。 …。 ……わざとか、わざなのか。 …。 実は起きてるとか…。 ……すぅ。 …てない。 …。 ……あぁくそぅ、かわいい。 …。 …。 ん…。 ……ああ、顔が熱い。 …。 人の気も知らないで。 …。 ほんとは魔法、使ってたりなんかしないわよね…。 …ふ。 ……なわけ、ないか。 でもそうなると全部、あたしの……… ……。 ……ッ!! こえになってない。 エ、エリ ナディ。 お、起きてた、の? いま、おきた。 あ、ああ、そう…。 おはよう。 お、おはよ。 はやおきだね? あ、いや、そういうわけではないんだけ、ど…!? ん…? あ、いや…。 …あさからげんき? ぶ…ッ。 ナディ…。 や、わ…。 ……やわらかい。 あ…ぅ…。 …だいすき。 ……ッ!! …こえになってないよ? う、あ、あぁぁぁ…。 …おもしろいこえ。 エ、エリス…。 …。 あ、あの、あまりくっつかれると、その…。 …つかってないよ。 え、え…。 ……まほう。 ………ッ!! ふふ…。 −Promesa del Sakura. お、きれい。 …ん? きれいな写真ね。 どこの? ハポンの。 へぇ。 これがハポンかぁ。 シキがあるんだって。 シキ? シキって? よっつのきせつ。 ああ、四季ね。 プリマヴェーラ、ヴェラーノ、オトーニョ、 インヴィエルノ。 別に珍しいものじゃないんじゃない? うきとかんき。 ん? ナディ、それくらしかきにしてない。 …大事な事よ? ナディ、あめがきらいだから。 …それもあるけど。 でも四季とこの写真、何の関係があんの? ハポンのひとはきせつをたのしむんだって。 楽しむ? そう、たのしむ。 例えば? “はる”は“おはなみ”。 ほぉ。 “なつ”は“はなび”。 はなび…ああ、花火。 “あき”は“しょくよく”。 …食欲? “ふゆ”は“ゆきだるま”。 …ゆきだるま? なんで? ゆきがふるから? 雪だるま作って遊ぶの? つくったよ? ああそう…て、エリスが? はかせといっしょにいたとき。 ……ふーーん。 おもしろくなさそう? 別に。 おもしろくなさそう。 …て、なに。 くっついてあげるの。 なんで。 エリスはナディのだから。 …。 ん? …で、他には? まいつき、イベントがあるんだって。 毎月? そう、まいつき。 お祭みたいな感じ? かも。 それは面白そうね。 おもしろいかも。 ま、行く事はないと思うけど。 ないの? 今のところ、そんな予定はありません。 さきのことはわからないよ? そうね、分からないわね。 このはな。 花? 写真のこれ? そう。 サクラ。 あぁ、サクラ…サクラ、ね。 チェリーブロッサム。 それくらい、知ってるわい。 セレッソ。 だから知ってるっての。 ぜんぶ、サクラのいろ。 そうねぇ。 きれい。 うん、きれいね。 みたこと、ある? サクラならあるけど。 あるけど? こんなになってるのはないなぁ。 そうなんだ。 エリスは? ない。 そっか。 みたい。 と、言われても。 ナディと。 あたしと? うん。 …そもそもあれはどこで見たっけな。 やくそく。 約束って。 だめ? …ま、そのうちね。 そのうちなの? そう、そのうち。 そのうち屹度、見れる。 いっしょに? うん、一緒に。 …そっか。 お…。 えへへ、ナディといっしょ。 ん〜……。 たのしみだね。 …ん、そーだね。 ……えへへ。 −Gran Dios. …。 …。 …ナディ。 ん…。 おきて、ナディ。 …あぁ、エリス。 おきた? ……。 ナディ? …て、なに、そのかっこう。 ハポンふう? …ハポン風って。 どうしたの、それ。 わかんない。 や、わかんないって。 でも、なんでもありなの。 はぁ? ゆめのなかだから。 ……なんだって? インユァドリーム。 …は? エントゥスエニョ。 ………ぺるどん? ゆめのなか。 と言うか誰のだって。 ナディ。 いやいやいや、意味わかんないって。 大体その格好なによ。 ハポン風って、あたし、そんなの知らないし。 しらないの? だから知らないって。 でもナディもおんなじかっこう。 …へ。 ほら。 ………なんじゃこりゃああ! ね? ど、どうなってるの、これ。 ゆめだから、なんでもあり。 で、でもあたしのじゃないでしょ、これは! じゃあエリスの? …そうなの? しらない。 …さっきから全く要領を得ないような気がするのは気のせい? つかなんなの、これ…。 わんこ。 …わんこ? 犬がどうしたって? ナディ、くちぶえ、ふいて。 口笛? なんで。 いいから。 いいから、て。 おねがい。 …。 ナディ。 …ただ吹けばいいの? おおきく、ふいて。 大きく? いっぱい。 …とりあえず、大きな音を出せばいいのね。 よし。 …。 はぁ……。 ピィィィィィィィーーーー!!!! ……。 …吹いたけど。 きた。 え、なにが。 わんこだよ。 わんこ? よしよし。 て、なんで犬が来んの? なんで? かみさま。 かみ…神さま? しろいから、しろ。 まんまかい! だめ? だめと言うか…つか、犬なんて飼えません。 かわないよ。 は? のるの。 は? よいしょ。 て、なにしてん つぎはナディ。 てかなにあんたしれっと乗ってるの…て、犬に乗るって、ええ?! たび、するんだよ。 …は? たび。 そりゃ旅はするけど、なんで犬? ふかふかだよ? いや、ふかふかって しろ。 …わ! …ナディ。 いぬ、にがて? に、苦手じゃ、ない、けど…。 にがてなんだ。 こ、子供の頃追っかけまわされたと言うか…噛みつかれたと言う、か。 だいじょうぶ、このこはそんなことしないから。 し、しないと言われても…。 …。 と、とりあえず近付いてこないで。 お願いだから。 …。 つか、夢なら早く えへへ。 …え。 ナディ。 な、なに… いけ、しろ。 ……きゃぁぁ! ナディ、かわいいこえもだせるんだね。 つ、つか、ほんとにやめて、やめてって…! やめない。 エ、エリス、 しろ、つかまえて。 や、やめて、本気でやめて、お願いだか…。 つかまえた。 ……。 しろ、こっち。 ……。 だいじょうぶ。 エリスといっしょ。 ……あぁぁぁ。 ふかふか? …つか。 つか? な、泣きそう…。 なみだめ? …だ、だれのせいよぉ。 …。 ………。 …しょっぱいね? ば、ばか…。 えへへ。 ね、ふかふか? …ふ、ふかふかだけど。 だいじょうぶ。 ……。 ナディ、エリスのおなかにてをまわして。 …お、おなかに? そう。 このこ、すごくはやいから。 はや…? くるまより。 ……。 ほんとうはナディがたづなやく。 …。 でも、いまはエリス。 つか、なんで犬なのよぉ…。 しろ。 …なんで、しろ…。 あかとしろ。 …あか? ナディはあかいこ。 ……意味、分からん! ナディ。 あーー…。 いくよ。 ま、待った。 まだ、こ、心の準備が…。 いけ、しろ。 …て。 ゴーゥ。 ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!!!!!!! …ぁぁぁぁぁぁ。 ……。 や、やめ……え、エリ…。 ……えい。 …むぎゃ。 ……。 …………は! おはよう? …い、いぬ! いぬ? でかい、しろい、犬…! …。 あんた乗ってて、あたし乗らされて…! …ナディ、ねぼけてる? いや、ほら、やたらにふかふかで…。 いないよ? あんたもあたしも変な格好してて…。 いつもどおりだよ? ……。 おはよう。 …………ゆ、め? なぁに? あ、ああ…夢、夢、ね。 そうよね…うん。 なぁに、ナディ。 …え、なにが? ナディ、わたしのことよんでた。 ……え? それからやめてって。 エリス、ナディになにかしたの? ……。 したの? ……忘れた。 わすれたの? 忘れた! うん、もうきれいさっぱり! …あやしい。 あ、怪しいってなによ。 あやしいよ? 全然、怪しくないから! じー…。 だ、だから…! じー……。 ……あ、ああもう! なんでもないって! おしえて。 い、いやだ。 お・し・え・て。 い・や・だ! お・し・え・て・く・れ・て・も・い・い・と・お・も・う。 し・ん・で・も・い・や・だ!! ナディ。 いやなもんはいやなの! ……。 そ、そんな顔したって…。 ……ナディ。 う…。 おしえて、ナディ…。 …やっぱり、だめ! あ。 つか、忘れたいんだって! まって、ナディ。 −Dulce, dulce, dulce. …ナディ。 ん…? …。 …なぁに。 ううん。 …なんじゃそりゃ。 …。 …。 …えへへ。 だから、なぁに。 …なんでもないよ? なんでもなくてあんたは笑うんかい。 うん。 おい。 …ふふ。 一人で楽しそうなのは、ずるいと思うけど? ずるい? ずるい。 んー……。 ……エリス。 …ん。 ちゃんと、教えなさい? …ちゃんと? そう、ちゃんと。 …。 …ほぉら。 べつにたのしくないよ? ほーぅ? う…? …こんなに。 …。 しまりのない顔、しておいて。 …ひゃなひて。 ふにふにしてやる。 うー…。 あはは、変な顔。 ……むぅぅ。 …どう? 話す気になっ …。 ……エリス。 ナディといるから。 …。 …ただ、それだけだよ。 ……あたしといるから、ね。 ふくもいらない。 …一応、毛布はあるけど。 …。 …エリス、くすぐったいから。 いいの。 そりゃ、あんたはいいだろうけど。 …。 ……たくもう。 ナディ。 …ん。 やっぱり、たのしい。 …あたしといるから? …。 なに…。 ……あかくなったね。 …だまれ。 まっか。 ええい、だまりやがれぇ。 だまらせれてくれればいい。 お…。 ……だまらせて? …。 ナディ…。 ……このばあ、い。 ん……? あんたを黙らせると言うより…ん。 …。 ……あたしのほう、が。 ……。 ……。 ……いいの。 …この、キス魔め。 ナディもすきだから。 ……。 …でもエリスいがいのひととはだめ。 ……しないわよ。 ぜったい。 と言うか、当たり前でしょうが。 …やぶったら。 破るかい。 …ぜったい? 絶対。 …なら、いい。 て、まだするんかい…。 うん……。 …。 …。 ……ま、いいけど。 −Cómo pasarse los días fríos. あー寒い、寒い、寒い。 さむいね。 つか今日は一段と冷える、寒い。 そんなにさむい? 寒い! おなか、だしてるから? う。 しまう? …つか今日は寒すぎる。 確かにここら辺は冷えるけれど、でもまだそこまでの季節じゃないハズなのに。 いじょうきしょう? 難しい言葉、知ってるじゃない。 じょうしき。 あ、…くしゅん! かぜ? …と言うかあんたは寒くないの? さむい。 ……そうには見えないけど。 さむいよ? …とりあえず。 どうするの? 暖を取ろう。 このままじゃ確実に どうやって? まちはまださきだよ。 そこらへんに使われてない小屋かなんかあったら ないよ。 都合よく、宿なんか ない。 …。 ないよ? …ないね。 うん、ない。 ……この車に屋根があったなら。 ないね? …ないねぇ。 ナディ。 …なに。 もうふ。 …。 くるまろ? 一枚じゃ足りないかも。 ポンチョ? それは勿論だけど…。 …? …。 ナディ? ……いや、だったらいいんだけど。 なにが? 離れてるより、その、くっついてる方があったかいと思うのよ。 くっつくの? いや、なら他の手を考える、けど。 …。 …とりあえず。 あるだけの服を いいよ。 ああ、そう。 じゃやっぱり いいよ、ナディ。 ……。 どうしたの? あ、いや…そっか、よかった。 エリスがくっつくとあったかい? …うん、あったかい。 あつくない? 今は暑くない。 なら、くっついてあげるね。 ありが…て、あんたもあったかいでしょ。 そっか、そうだった。 たく。 ナディ、もうふ。 その前に。 …? ポンチョ。 二人じゃ小さいけどないよりはマシ。 …。 …ほら、もう少しこっちに来る。 いえっさ。 で、毛布を ナディ。 うん? ナディのにおいがする。 …それはくさいってコトか。 ナディのにおいだよ? ……つか、恥ずかしい。 えへへ。 …え、と。 毛布、隙間が出来ないように。 できないように。 …こんなもんかな。 あったかい? 少しは凌げそう…だけど。 …。 …あー、エリス。 なぁに? その…もう少、し。 もうすこし? ……くっついてもいいかな、と。 …。 で、でもあまりくっつかれると何かあった時に対処が遅れるからほどほど、が ……えへへ。 ……。 くっついちゃった。 …うん。 ナディはあったかいね。 …それはどうも。 エリスは? …あったかい。 それはどうも。 ……。 …ナディ。 あ…。 …もっと、くっついちゃった。 ………。 ……あったかいね? …。 …? ナ ……エリス。 ……。 ……いやなら、 ほどほどっていったくせに。 ……。 …いやじゃないよ。 …。 いやじゃない…。 ……うん、よかった。 だから、もっと…。 ……。 …ん。 ……こうしないと寒いから。 だから…。 ……ナディはいつも、いいわけばかり。 な…。 …じょうだん。 −En la ciudad. …うへぇ。 いっぱいいるね。 と言うか、いすぎ。 とかい? まぁ、そうだね。 にあわない。 んー? ナディ。 なんだとーぅ。 ナディにはこうやがにあう。 それはフォローのつもり? かんぺき。 どこがだ。 だめ? だめ。 じゃあ、あおいそらがよくにあう。 ここも一応、青い空。 でも、ちがう。 どこが。 空は空。 ちがうよ? なんで。 ここはひろくない。 ひろくない? いっぱいじゃない。 んー…。 ナディにはひろくて、あおいそらがよくにあう。 …まぁ、悪い気はしないけどさ。 エリスはとかいのおんな。 こら。 うん? こんなに土の匂いがする子、いないでしょ。 都会には。 つち? 土くさいとも言う。 ナディのせい。 あー? ナディといっしょにいるから。 あのなぁ。 ほめことば。 褒められてる気、全っ然しない。 ナディはたいようのにおいもするよ。 太陽に匂いなんかあるかい。 あるよ。 ちょ、なに…。 …ほら、たいようのにおい。 ……。 エリスもおなじにおい。 ……あー。 いっしょ。 …エリス。 ん? とりあえず、だ。 …? 逸れないようにすんのよ。 どこいくの? どっか。 どっかってどこ? どっかはどっか。 そっか。 …。 …。 …ほら。 なに? 言ったでしょ。 なにを? こんだけ人がいるから。 …。 …だから、その。 なぁに? ……。 いわないとわからないよ? …だから! …。 …。 …けっきょく、いわないんだ。 う、うるさい。 …。 ま、迷子になったら大変でしょ。 エリスが? あ・た・し・が。 …。 さ、行くわよ。 どっかに? 見たいとこ、あるならそこで。 ナディといっしょならどこでもいいよ。 …。 どんなこうやでも。 ……あ、そ。 ナディ。 んー…て、な、なに。 …。 ……エリス。 えへ。 …暑いんだけど。 はぐれたらたいへんだから。 …だから繋いだんだけど。 こっちのほうがかんぺき。 暑いって。 なかよしだから? …いや、その“あつい”じゃなくて。 …。 な、なに… ううん、なんでもない。 …。 いこう、ナディ。 …つか、歩き辛いんだけど。 ナディがまいごになったらたいへんだから。 …。 たいへん。 ……もう、なんでもいいや。 いいの? …別に嫌なわけじゃないし。 …。 じゃ、エリ …。 …。 ……やった。 …腕組んで、更に手まで繋ぐか。 …。 暑い上にくすぐったい、けど。 ……うれしい。 …。 …。 …ま、いいや。 ……えへ。 ほぁぁ…。 ナディ、くちあいてる。 …あんたもね。 …。 しかし、でかい。 …おおきいね。 こんなの、よく造ったなぁ。 …。 んー…。 …。 …ん? …。 エリス? …なに? あまり喋らないけど…て、まぁ、元々そんなに喋らないけど。 …。 こういうの、好き? …なんで? 見とれてるみたいだから。 みとれてる? だれが? あんたが。 そうなの? そう思ったんだけど。 ふぅん…。 …。 …。 …まぁ、いいけどさ。 …。 こういうの、なんていうか知ってる? …なんていうの? えと、確か…バロ、バロ… バロ? …あー、なんだっけ。 バロック? …。 ん? …知ってたの? うん、しってた。 …あーそうかい。 …。 …。 …。 …好き? わかんない。 分かんないわりにはずっと見てるけど。 …。 そろそろ行かない? いいよ。 …あっさりだなぁ。 もう、みたから。 まだ見てたいなら ううん、もういい。 そ。 じゃ、 ナディ。 なに? やっぱりもうちょっと見てる? こういうの、すき? あたし? そう、ナディ。 んー…あんまり。 すきじゃない? と言うより、興味ない。 …。 こうして見れば、すごいとは思うけど。 それだけかな。 やっぱりナディはこうやのおんな。 まだ言うか。 たいよう。 …は? わたしはたいようのほうが、すき。 …。 …すき。 …あ、そ。 …。 やっぱりもう少し見てようか。 …? まぁ、たまには。 にあわない。 …こいつは。 …。 …。 …ナディ。 んー…。 ……。 暑い。 いいの。 …。 …いいの。 −Walpurgisnacht. …。 …ナディ。 …! …なにをしているの。 …。 ナ こっちに、来ないで。 …。 …あたしを、見ないで。 ナディ…。 …あたしなら、平気だから。 …。 だから へいきじゃないよ。 …。 ナディ。 来ないで。 きけない。 …ッ。 …へいきなんかじゃ、ないから。 やだ…! …。 さわらないで。 …いや。 見ないで、あたしを見ないでよ…! きこえない。 あ…。 …きけないよ、ナディ。 …いや…いやぁ。 ……ナディ。 ……。 だめ…。 ぅ……っく。 …ひとりで、ないたら。 ……。 ひとりで、なかないで。 ひとりに、ならないで。 …みないで、よ。 …みせて。 や…。 …わたしは、あなたのものになりたい。 ……。 あなたを、あなたのなみだも、わたしのものにしたいから。 …エリ、ス。 ……わたしを、みて。 ……。 ナディ…あなたを、あいしているの。 …そんな、の。 あなたが…このかんじょうを、おしえてくれたの…。 でも、あたしは…! …。 …あたし、は。 ……ねぇ、ナディ。 …。 ナディは、わたしをよごしたっておもってるんだよね…? …。 ナディは、ひとごろしだから…。 …! ナディのては…わたしにふれるこのては、ひとをたくさんころしたから。 …そうよ。 あたしは、ひとをころした。 ひとをころして、いきてきた。 自分がいきるために…たくさんのひとをころしたのよ。 …うん、しってるよ。 ナディはしょうきんかせぎだから…。 おんなも…こども、も、あたしは、ころしたの…。 だって、そうしなきゃ…。 うん…。 …あたしがしねばよかった。 あたしなんかにいきるかちなんて…。 …ううん。 …。 …それは、ちがうよ。 ちがわない…なにも、ちがわない。 あたしがみっともなく、しがみついたから…だから、 …。 …あたしなんか、しねばよかった。 そうすれば…。 …そんなの、いや。 こんなにもあんたをもとめること、あんたをこんなちまみれの手でよごすことなんて…きっと、なかったのに……。 なら…もっと、よごして。 …。 もっと、もっと…。 …なんで、そういうこと言うの。 言うのよぉ…。 してほしいから。 …。 きっと、よごしてないっていっても…ナディは、やめないから。 だったら… …あ、ぅ。 ……わたしをもっと、よごして。 だめ、やめて…もう…。 わたしは、あなたに、よごされたい。 …エリ でも、あなただけじゃない。 わたしも、あなたをよごしてあげる。 あたし、を…。 …まじょのちで。 めちゃくちゃにしてあげるから…。 エ、エリス…。 …ナディのなかに、はいって。 あ、ぁ…。 ……あなたのなかに、わたしを。 わたしのなかに、あなたを…。 ……ぅ、あ。 ふたりで、よごれよう…? ふたりなら、なにも…きにならないから。 だ、め…。 …わたしはね、ナディ。 …く…ぁ。 あなたがおもってるほど…きれいじゃないんだよ。 だって…。 あ…ッ、あぁ…ッ。 …ナディをめちゃくちゃにして、わたしだけのものしたいって。 いつも、おもってるんだよ…。 エ、リ…。 …ほら。 あなたのほうが、ずっと、きれい…。 …。 …だから、おもってしまうの。 わたしのちでよごして…まっかに、してしまいたいって。 あ、あぁっぁ…。 …まじょ、だから。 わたしは、わるいまじょだから…。 ぁぁっあ……ぁぁッ。 ……わるいまじょと、ひとごろしのあなた。 ぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁ…ッ!! ……あなたには、わたしだけ。 それいがい、のぞまないで…。 |