−La japonesa. ナディ。 んー? あそこ。 どこ? あの、かんばんのした。 て、言われても。 あたしはあんたほど目、良くないし。 なんかあった? ひとがいる。 人? うん。 へぇ、旅行かなぁ。 でもこんなとこ、何もないのに。 そらとくもとみちとやま? あとサボテン。 観光するにはどうかと思うんだけど。 でもわたしたちはいるよ? まぁ、旅の途中だから。 そっか。 で、その人は? ヒッチハイクでもしてんだったら、 たおれてる。 ああそう、倒れてるのね。 …て?! うごかない。 マジで?! うん、マジ。 まさか…行き倒れ?! かも。 ちょ、助けなきゃ! たすけるの? 当たり前でしょ! おひとよし? それが普通なの! スピード、上げるよ! いえっさ。 あーー。 食べた食べた、美味しかったーぁ。 …。 …。 おなかいっぱい〜。 …思ってた以上だった。 …いっぱい、たべた。 え、と。 Thank you!Gracias!Obrigada!! ...De nada. お、西語かー。 よっし。 …しかし、良く食べたわね。 おかげで食料が…。 …ナディよりくいいじ、はってるかも。 …なんだと、こら。 ねぇねぇ。 …あ? ん? ごはん、ありがとー。 水もありがとー。 …どういたしまして。 …ナディより やかましい。 いやぁ、今回ばかりは干乾びちゃうかと思っちゃった。 …。 …。 ん? …あんた、旅行してるの? 旅行って言うより、旅かなー。 旅? 一人で? 今は一人。 連れがいる時もあるよ。 なんであんなところにいたの? 通りかかった車に乗せて貰おうかと思って歩き出したのは良いんだけどさ、 これがまたなっかなか、通りかからなくてさー。 ここまで通りかかってくれないのも初めてだなぁ。 …あんたね。 …むけいかく? だからお嬢さん達が通りかかったくれてほんっと、良かったー。 Muchas gracias! お嬢さんって。 にあわない? 黙れ。 ね、二人は何? は? どっか行くの? だったら たび、してるんだよ。 へぇ、そうなんだ。 じゃ、一緒だ。 …ところで。 んー? あんた、どこから ハポン! ...Japón? ...Japonés? Sí!Pero no! Soy japonesa! …日本人、ね。 おんなのひと? そだよ。 ま、あんまり見られないけどねー。 …。 …。 ところでさ、お嬢さん達はお金持ち? …は? ううん、びんぼう。 て、エリス。 そっか。 なのにこんなにご馳走してくれたんだ。 …おかげで厳しくなったけど。 でも、ひとをたすけるのはあたりまえのことだから。 ね、ナディ。 …うん、まぁ。 ありがとう。 …。 …。 そういうことだから。 私になんか出来る事、ある? ……は? できること? お金持ちにご馳走になったら別に、なーんも、しないけど。 そうでもない人にごはん貰ったら、自分の出来る範囲で何かを返さす。 これ、うちの家訓なんだー。 …カクン? って、なに? 情けは人の為ならず、ってね! …? ハポンの諺だよ。 …ハポンっておもしろいね? ま、本当は家訓じゃなくて、私が考えた事なんだけどねー。 ははは。 …。 …。 と言うわけだから、なんかある? …別にないけど。 無いの? と言うかそんなこと、いきなり言われても。 エリス、何かある? …べつにない。 でしょ? うん。 そっか じゃ、考えておいてよ。 …かんがえるの? いや、考えるって…ん? 次の町まで、乗っけてくれたら嬉しいな。 …。 ……ちゃっかり? あー今日も良い天気だねぇ。 みんなにも見せたいな。 て、何勝手に ありがとう、ナディ。 …あ? ありがとう、エリス。 …。 で、良いんだよね? …そう、だけど。 あなたは? うん? あなたは、だれ? あ、そっか。 まだ、言ってなかったっけ。 私は て、エリス。 勝手に話を Soy Hijiri! Encantada! …ヒジリ? ひーで良いよ。 みんなにはそう呼ばれてるから。 ヒー? そう、ひー。 …エリス。 ヒーだって。 はっは。 ……ああもう。 ハポンってどんなところなの? そうだなぁ、ご飯が美味しいかなぁ。 ごはん? 色んなの食べたけど日本の、と言うかやっぱりかーさんのごはんが一番美味しい。 おかあさん? そう、かーさん。 エリスにもいつか、食べさせてあげたいな。 たのしみ。 …いや普通に無理でしょ、それは。 そんなコト無いよ。 日本に来れば良いだけなんだから。 そしたら、私が案内してあげるよ。 ナディ、いこう? や、無理だから。 無理なの? 無理。 …どうしても? どうしても。 ハポンって確か、島国でしょ。 うん、周りは全部海だよ。 となると、この子じゃいけない。 んー、手っ取り早いのは飛行機かな。 そう、飛行機。 のれば、いけるの? その為にはお金がかかるの。 タダじゃないの。 …。 そんなゆとり、ありません。 …ふたりでならどこへだっていけるのに。 …流石に泳いで行くわけにはいかないでしょうが。 はは、流石にそれは難しいなぁ。 太平洋横断だもんねぇ。 タイヘイヨウ? 海のこと。 でもさ、水たまりって言うじゃない? こっちの人。 …それは一部。 しかも実際はそんなんじゃない。 はは、確かに。 だから、エリス。 …。 ちょ、エリス、そんなにくっついたら運転しにくいから。 ……。 ほら、エリス。 …やだ。 て、おい…。 …。 エ ねぇ、ナディ達はさ。 …何? どこへ行くの? 別に決まってない。 …ほらエリス、離れて。 へぇ。 じゃ、私と一緒だ。 つか、なんでこっちで旅なんか。 知らないから。 は? 日本にいたら、分からないままだから。 そんなの、詰まらない。 ……。 初めて、分かったんだ。 かーさんのごはんは、世界一、美味しいコト。 …。 分かっていたようで、分かってなかった。 一番の発見。 …ふぅん。 ……。 に、しても。 こら、エリス。 いい加減に …うぅ。 うぅ、じゃないから。 ほら、離れて。 なんか、懐かしくなるなぁ。 あ? ナディ達を見てると。 懐かしい? って、何が。 うちは逆だったけど。 いや、逆とも言えないのかな。 何の話? “仲良し夫婦”。 …ぶ。 あははは。 …。 …あたり。 ……エリス。 …。 ほら、いい加減に離れて。 …ハポン。 無理なもんは、無理なの。 …むぅぅ。 んー、んーー♪ ヒーはサクラ、しってる? 桜? 勿論。 きれい? 綺麗だよ。 私が住んでたところは大体、三月の終わりから四月の頭くらいに咲いてね。 さんがつから、しがつ? そう、三月から四月。 年によっては三月で咲き終わっちゃう事もあるかな。 へぇ。 子供の頃は良く、お花見に連れて行って貰ったよ。 おはなみ? お祭みたいなもんかな。 桜を見ながら、食べたり、飲んだりするんだよ。 日本人は桜が好きだからね。 ヒーもすき? うん、好きだよ。 ソメイヨシノ、ヤエザクラ、どれも好き。 ふぅん。 残念なのは戦争中に切ってしまったと言う五色桜。 今じゃもう、日本では見られないから。 なんできっちゃったの? 薪だか、なんだかにしたんだって。 まき? そう、薪。 …ふぅん。 でも、ここより北の国で見られたから。 きた? 昔、日本から贈ったのがそこで生きてるんだ。 そうなんだ。 エリスもナディに見せて貰うと良いよ。 ねぇ、ナディ。 …あーそうねぇ。 ナディ。 …今は無理だけど。 必ず、連れていってあげるわよ。 やった。 はは、ナディはエリスに弱いんだ? …ほっとけ。 ねぇヒー、ヒーは誰に連れていってもらったの? かーさんたち。 そうなんだ。 うちの毎年の恒例行事なんだ。 こうれい? 家族揃って行くの。 お弁当を持ってね。 たべたり、のんだり? そ。 いいな、たのしそう。 楽しいよ。 蓮ちゃんはいつも仏頂面だったけど。 …レン? 私のねーちゃん。 双子なんだ。 ふたご? そう、双子。 もう一人は葵ちゃん。 …アオ? El loto. れんげ? そう。 で、もう一人が…Una flor de Aoi. …アオイ? そう、二人とも花の名前なんだ。 はな? そう、花。 かーさんの名前から付けられたんだって。 おかあさんのなまえはなんていうの? 芙蓉の子供。 …フヨ? 蓮も葵も日本では両方、芙蓉の花なんだ。 じゃあ、ヒーは? ヒーもそうなの? 私は違うんだ、残念。 ちがうの? でももう一人のかーさんの名前から付けて貰った。 だから良いんだ。 …おかあさん、ふたりいるの? そだよ。 ……ナディ。 あ、何。 ヒーのおかあさん、ふたりいるんだって。 聞こえてたけどど。 ……。 …え、と。 聞いてもいいもんなのかな。 良いよ。 養子? 違うよ。 じゃあ、 二人とも、本当のかーさん。 …。 …。 愛があれば、何だって出来るのさ。 …ナディ。 …ええ、と。 なんてね。 でもやっぱりあった方が良いでしょや? 無いよりはさ? …。 …。 ナディ達は? …わたしたち? …あたしたちが、何? 子供、作らないの? ぶ…ッ。 …。 あれ、違った? と、と言うか、無理だから! …。 でも、恋人同士なんでしょ? こ、恋人同士と言うか… …そうだよ。 エ、エリス…! なら、出来るさ。 いつか、きっと。 い、いやいやいや…! …あいがあれば? そ、愛があれば。 あ、あったって女同士で 出来るさ。 私達が生まれたように。 ……。 ……うん。 て、エリス…。 ……。 …ヒー。 んーー? 変なコト、エリスに ナディがエリスの事、本当に好きなら。 大丈夫さ。 あ、いや、だから…。 …ナディ。 あ、や…。 …わたしのこと、すき? や、だ、だから……て、なんで今! ははは。 ……。 ……ああ、もう。 ……。 …エリス、眠いならちゃんと寝なって。 …。 ほら、エリス。 …や。 や、じゃない。 今夜は二人だけじゃないんだから やぁ…。 ……。 ナディ…。 …あ、こら。 ……。 ……あーもぅ。 …。 …なに。 仲、良いなぁって。 …。 いつもそうやって寝てんの? …いつもじゃ 可愛いね。 …。 ん〜…。 …あんた、さ。 なに? 待ってる人とか、いないの? 家族なら。 だったら、 手紙、書いてる。 最近も書いたよ。 …待ってるんでしょ。 かなぁ。 何よ、それ。 はは。 ハポンがどんな国だか知らないけど。 家族がいるなら 私、良く分かんないんだ。 …は? そういうの。 …家族なのに? いや、そういうの。 …? エリスの場所はナディにあって。 ナディの場所はエリスにある。 でしょ? …。 お互いを必要としてる。 かーさんたちと同じなんだ。 …。 私には分かんないんだよなぁ。 …家族とは みんな、大好きだよ。 し、みんな必要。 …なら、 かーさんには聖ちゃん。 蓮ちゃんには葵ちゃん。 でもって、ナディにはエリス。 ……。 私には…誰かなぁ。 んぅ…。 …と。 ……ィ。 …あーもう、しょーがないヤツだなぁ。 かわいいね、エリス。 …。 ナディが弱いのも、頷ける。 …あんたも寝た方が良いわよ。 明日には町に着くつもりだけど。 ナディは? あたしも寝る。 見張りとかは? …深い眠りじゃないから。 ああ、そっか。 …。 ナディはさ、賞金稼ぎかなんか? …! 銃、持ってるから。 …もう、違う。 そっか。 うん、早く町に着けば良いねぇ。 …。 エリスと一緒に寝るならベッドの方が良いだろうし。 …ヒー。 ね、ナディ。 …いいからさっさと寝ろって。 うん。 じゃ、おやすみなさーい。 ……。 ……。 ……変なの、拾っちゃったなぁ。 それ、良く言われる。 ……。 ナディはお人好しって言われるでしょや? …別に いわれる…。 お。 ……うぅ、ん。 …ああ、もう。 どいつもこいつも早く寝やがれぇ…。 んーーーー。 …。 …。 おはよう!! …。 …。 おはよう、ナディ。 …おはよ。 エリス、おはよう! おはよう。 朝ごはん、どうしてる? いつも食べてる? …まぁ、食べてるけど。 軽いもの? うん。 そっか。 ねぇ、ヒー。 うん? だれにいってたの? 誰に? おはようって。 日本にいる、家族にだよ。 …。 かぞく…。 毎朝の日課なんだ。 ねぇ、卵ある? …卵? どうするの? ある? …あるには、あるけど。 あるけど? どうするの? 朝ごはん、作るのさ。 誰が。 私が。 ごはんのお礼。 だから、別にいいって ヒーがつくってくれるの? ちょっとエリス。 うん。 ああでも、砂糖、砂糖が無いか。 砂糖? ある? あるよ。 あ、ほんと? うん。 ね、ナディ。 …まぁ、そんなにはないけど。 いっぱいじゃなくて良いよ。 塩は私が持ってるから…そうだ、油はある? …あるけど。 そんなにはないよ? はは。 …で、それでどうするつもり? ごはんを作るんだ。 佐藤家の朝ごはんを。 …サト? …って、何? 佐藤は私のファミリーネーム。 家族の名前だよ。 …。 …かぞくの、なまえ。 さて! んじゃ、やるかな。 …甘い。 おいしい。 でもかーさんが作ったのはもっと、美味しいんだ。 そうなんだ。 ちょっと焦げちゃったし、やっぱり母さんのようにはいかないなぁ。 ……。 どうやってつくるの? 卵を溶いて焼くだけさ、エリス。 やくだけ? でも、失敗するとふわふわにならない。 そこが難しいんだ。 ふぅん。 ……。 ナディは口に合わなかった? …いや、初めて食べたから。 おいしかったって。 て、エリス。 ちがうの? 違わない…けど。 こっちの卵料理は何かしら具が入ってるもんね。 勿論、それはそれで美味しくて好きなんだけど、たまに甘いのが食べたくなるんだ。 …。 ヒー、つくりかたおしえて。 良いよ。 これからもちょくちょくナディに食べさせてあげてよ、うちの味。 うん。 …まぁ、いいんだけど。 でも、どうしてつくってくれたの? ちょっとしたお礼。 おれい? ごはん、ご馳走になったから。 別にいいって、言ったのに。 はは。 でも結局、ナディたちの食料を使っちゃった。 それは、いいけど。 また、たべたい? うん? あまいたまごやき。 …あんたが、作ってくれるなら。 じゃあ、つくってあげるね。 …うん。 うん、仲良し夫婦だねぇ。 …。 うん。 子供が楽しみだね。 …! だ、だからだな…!! じゃ、ありがと。 ナディ、エリス。 どういたしまして? あんた、これからも一人で? 一人の時もあるし、そうじゃない時もあるしかな。 あ、そ。 精々、変なヤツに気をつけなさいよ。 ナディみたいな? エーリース。 あはは、面白いなぁ。 面白くないっつの。 ねぇ、ヒー。 うん? ひとりたびは、なし。 なんだよ? それはナディが? うん。 …余計なコトは言わんでいいから。 はなさないって、いってくれたの。 お、それはプロポーズってヤツだねー。 は? …なの? いや、な、なに言ってるの。 そうとしか聞こえないけどなー。 ヒー、あんたね。 ま、あれかな。 末永くお幸せに、かな。 だから…。 うん、ありがとう。 …。 ナディも。 …も、何よ。 ありがとう? …。 ん? …はいはい、ありがと。 あはは。 …笑えない。 それじゃ、行こうかなー。 ばいばい、ヒー。 またね。 うん、またね。 その時は二人の子供、見せてよ。 うん、やくそく。 …もう、いい。 ナディ。 ま、気をつけて。 妊娠中は大事にしてあげないとだめだからねー? あ…? ……。 …はいはい、そうね。 するわよ、ちゃんと。 …ほんと? あーもう、本当も本当。 ……ふふ。 う……。 あはは、ベタ惚れだねぇ。 …うっせ。 行くなら、早く行け。 うん。 じゃあね、ナディ、エリス。 ありがとう、でもって、ばいばい! −“Drück die 1” おかえ …。 ……。 …ただいま。 ……おかえりなさい。 …。 …ごはんより、私が欲しいの? …。 ん…? ……声が。 うん。 ……無性に、あんたの声が聞きたくなって。 わたしの…? …いつだって、覚えてるんだけど。 けど…? …こうして聞くのとは、やっぱり違う。 どう違うの…? …。 …ん? ……なんでかな。 …。 なんで今日に限って、そんなになったのかな…。 …。 …。 ……ね。 うん…? 旅に、出よう…? …。 …旅にまた。 それは…出来ない。 …。 …今は、ん。 知ってるよ…。 …。 …でも二人の時間がもっと欲しい。 ……うん。 旅をしてる時は… …いつだって一緒だった。 …。 朝、起きたらあんたがいて… …夜、寝る時はあなたがいた。 それは今も変わらない、 変わらないけど…。 …。 …。 ……なんでかな。 ん…。 …結局、あたしは。 ひとつの所に留まれないのかな…。 …鳥、だから。 鳥…? …自由。 …。 空には、なにも縛るものがないから。 …そうでもない。 …。 それが、縛りになる時だってある。 ……。 自由なんて、欲しかったわけじゃない…。 …でも。 …。 …やっぱり、似合ってる。 ……根無し草が? もう、違うよ。 …。 …私に根付いてるんでしょ? …。 …。 …自分で、言うなって。 最初に言ったのは… ……あたし、だけどさ。 …。 …。 …また、出よう? ……。 私なら、大丈夫だから…。 …声が、聞きたい。 ……。 ずっと一緒にいたい、離れたくない。 うん…。 …すごく不安になる時がある。 …。 あんたが隣にいないだけで…。 …。 帰ってくれば、会えるのに。 声も聞けるし、触るコトだって出来るのに…。 …それでも。 どうかしてるのかな…。 …私もだから。 …。 こんなに離れてるコト、ないから。 …うん。 旅に出たら…またずっと、一緒にいられるよ。 ……うん。 だから…旅に出よう。 …。 …ね。 ……出たい。 …。 あんたとずっと一緒にいたい…一秒も、離れてたくない。 ……ん。 …。 …。 ……明日になったら。 …。 大丈夫に、なるから。 …ならなくて、いい。 ……そうはいかないでしょ。 いいんだよ。 …。 …あなたが甘えて良いのは、私だけだから。 …。 私だけ、だから…。 ……あんたしか、いらない。 …。 …。 …ごはん、食べよう? …。 それから…ね? ……いえっさ。 Brauchst du Hilfe bei der Frage wie's mir geht in meiner Lage- ich Gefühle für dich hege oder Groll... ……エリス。 ……。 …。 ん…。 …もっと、聞かせてよ。 ……いいの? …。 …寝てたと思ってた。 寝てなきゃ、歌わないの…。 ……好きじゃない、から。 そういうんじゃない…。 ……。 …ただ、分からないから。 ……わたしは。 うん…。 …わたしの時間は、あなたと出逢ってから始まったの。 ……。 …わたしが、わたしになれたのは。 あなたと逢えたから。 ……。 …わたしのいのちは、いつだってあなたと。 ……。 …ごめんね。 ……なんで。 同じことしか、話せない…。 …あんたにとっては、同じことかもしれない。 …。 けど……あたしにとっては同じであって、でも、同じじゃない。 …。 あたしには、なにもなかった。 …。 あたしにはひとつも。 …。 そもそも、あたしなんかどこにもいなかった。 ……そんなこと、ない。 …。 そんなことないよ…。 …そうなったのは、あんたがいたから。 …。 あんたが、生まれてきてくれてたから…。 ……。 …あたしは、あんたと出逢って。 初めて、あたしになった…。 …。 ……それまで、だれでもなかった。 …。 …なれたんじゃない。 なったのよ…。 ……うん。 ……。 ……。 …ほら。 …? ……あたしこそ同じコト、ばかり。 いやになる…。 …あなたにとっては、同じでも。 …。 わたしにとっては同じじゃない…。 ……。 …。 ん…。 ……わたしは、あなたといないと。 …。 …わたしなんて、どこにもいないの。 …。 あなたがいるから…わたしも、いるの。 ……もっと、言って。 …。 …。 …あなたが、わたしのすべて。 わたしのすべては、あなた…。 …。 ……わたしは、あなた。 …あたしは。 …。 ……あんた。 …ふたりは。 …。 いつでも、ひとつ…。 ……だったら、良かったのに。 …。 …。 …カラダはふたつのほうがいいの。 じゃないと… …確かめられない。 ……そう、いまだって。 ひとつだと… …できないから。 …。 できないのは…いや。 ……。 ん、ん…。 ……。 …わたしの、あなた。 …。 まよいごのような、あなた…。 ……だから。 …。 ちゃんと、つないでてよ…。 ……。 あたしが、あたしでいられるように……。 …。 …あんたのあたしで、いられるように。 ……いえっさ。 …。 …Bésame, …。 Bésame mucho…。 …。 たくさん、キスをして…。 ……それは、知ってる。 ん…。 …。 ……こんやが、さいごかもしれないから。 …。 …あなたを失うのが、こわい。 …。 ……こわいの。 …あんたの。 …。 ……目の中に、あたしがいるように。 …。 あたしの目の中に…。 ……わたしが、いる。 …。 …。 ……どこにも、行かない。 …ひとりでは。 だから。 …どこにも、いけない。 ……ふたりじゃないと。 だから。 ……だからこそ。 …。 …不安は、なくならない。 ……たぶん、ずっと。 …。 …。 ……キスを、して。 わたしに。 …たくさん、キスをして。 あなたに。 ……。 ……ねぇ、して。 ……。 …ずっと。 …。 …わたしは、まもられてた。 ……。 いまも…まもられてる。 ……きめた、から。 うん…。 …ずっと、まもる。 ん…。 ……ずっと。 …。 …。 ……そうやって。 …。 じぶんを、まもってたんだね…。 ……。 …わたしじゃ、まもれないんだね。 そんなこと…。 …まもりたい。 ……。 わたしが、あなたをまもるよ…だから。 ……。 …だから、もう、まもらないで。 ……いわないでよ。 …。 そんなこと、いわないでよ…。 …ごめんね。 う……。 …あなたはいつも、わたしをおもってくれるから。 …。 わたしが、あなたをまもるって…きめたのに。 …。 ……まもれて、なかった。 ちがう、あたしは…。 …わたしは、あなたがしたいことをぶつけてくれるのがうれしい。 ……。 それで、あなたをまもれるなら… …やめて。 ……。 ごめん…ごめん……。 …ううん、いいの。 …。 きっと、あなたはずっとそうやっていきてきたんだね。 ……。 でも、もうだいじょうぶ…。 …。 …わたしは、あなたをはなさない。 あなたから、はなれない…。 …。 …ねぇ、ナディ。 ……ぅ。 わたしをまもることで、じぶんをまもらないで。 わたしに…あなたを、まもらせて。 ………。 もう、ひとりじゃない……わたしが、させない。 ……う、ん。 わたしのこえが、ききたいのなら。 いくらでも、きかせてあげる…。 …。 わたしがほしいなら、いくらでもあげる…。 …。 …だいすきだよ、ナディ。 ……。 ……だいすきだから、わたしがあなたをまもる。 …。 …まもりたいの。 どんなことからも…。 ………ありがとう。 ん……。 …ありがとう、エリス。 …。 ……だけど。 …なぁに? ……まもらせてよ。 …。 あたしは、あんたをまもりたい…それは、じぶんのためじゃない。 ……。 …あんたがあたしをまもってくれるから。 あたしは、あんたを……。 ……うん。 …。 ……。 …うーーーーーーーん。 長いね? うん、良く伸びた。 うん、良く伸びてた。 伸びてた、と言えば。 少しだけ、背が伸びた気がすんのよねぇ。 背が? 今更なんで、と思うんだけど? …。 うん? …私は? うーん…変わらないかな。 …前はもう少し、近かったのに。 でもま、これ以上は流石にないと思うけどね。 あっても困るし。 ん…。 …ちょっとでも近い方が良いし、ね。 ……。 …お。 うふふ…。 …こぉら。 ……ちょっとだけ。 ちょっとだけ、だからね…? …うん。 ……。 …ちょっとだけ、じゃなかったの? て、もう終わりかい。 …ううん、終わりじゃない。 ……。 ……。 ……ね。 うん…? …なんでもない。 なんじゃそりゃ。 …えへへ。 ……。 ……。 …エリス。 なぁに…? …今日も、行ってくる。 ん…行ってらっしゃい。 ……。 …て、この子も言ってる。 ほんとかぁ…? …動いてるから。 へぇ、どれどれ…。 …。 ……うーん。 ふふ。 嘘、ついたな? …ううん、ついてないよ? …。 …。 …うーん。 ナディ。 うん? …お弁当、作らないね。 え? …作らない。 なんでよ。 なんで? いきなりなんでそんなコト、言い出すの。 …ふふ。 エリス? 帰ってきて。 え…? 一緒に、食べよう? 一緒に? …出来ない? 出来なくは、ないけど。 帰ってるヤツもいるし。 …だったら。 ……。 ……。 …最初からそーすれば良かった。 ね。 …だって、なぁ。 だって? お弁当、嬉しかったし…楽しみだったし。 ……。 …でも、一緒に食べる方が嬉しいかも。 楽しみじゃない? いや、楽しみ。 ……。 …今日は何かな。 内緒…。 …ふふ。 ……。 エリス。 …うん? ありがとう。 …ナディ。 さて、今日も頑張るかな。 頑張らないで、良いよ。 あ? 良いの。 ……。 …。 …あんたのコトだから、何か意味があるんだろうけど。 ……。 ……ありがとう、エリス。 …どういたしまして、ナディ。 −La tortilla Sato. おいしー! ふふ。 エリス、これおいしー! 良かった。 これ、あまい、おいしー! 分かったから、落ち着け。 あう。 朝からやかましい。 …うー。 ナディは? うん? おいし? …うん、美味しい。 ふふ、良かった。 でも、久しぶりに食べたな。 久しぶりに作ったから。 おいしー、おいしー。 ロント、急いで食べなくてもまだあるよ。 はぁい! ……。 忘れてたわけじゃないの。 …楽しかったから? うん、楽しかった。 …そうかい。 やきもち? 莫迦。 …えへへ。 ふふ、ふふ。 ロント、もう食べた? うん、たべた! もっと食べる? たべるーー!! じゃあ、待ってて? いえっさ! て、あんたの分は? 食べてないじゃない。 私は良いの。 良くない。 ロント。 あう? あんたはもう、お仕舞い。 えーー! あとはエリスの分。 エリス、まだ食べてないでしょうが。 …。 ナディ、私は良いの。 駄目。 ちゃんと食べないと、躰に良くない。 でも 大体、あんたの分すらもうあまり無い。 違う? …。 エリス。 …いえっさ。 ごめんね、ロント。 …うー。 あたしは悪者か。 ……。 あーもう、しょうがない。 ロント。 …。 あたしの分をあげる。 だから、朝っぱらからしょんぼりするな。 ナディの? でも、ナディ 夫婦ははんぶんこ。 …。 また作れば、食べられるから。 …いえっさ、ナディ。 たまご、たまごー。 ねぇ、ロンティタ。 なぁに? これね、私達がまだ旅をしていた頃に日本人に教えてもらったんだよ。 はぽん? そう、ハポン。 ともだち? うん。 …まぁ、良いけど。 この甘い卵焼きはその人のお母さんが作ってくれたものなんだって。 かーさん! そう、お母さん。 エリスはロントのママ! ん。 ナディはロントのタタ! …そうなる、かもしんないけど。 そのひと、どうしてるの? ロント、あえる? どうしてるのかな。 ねぇ、ナディ。 さて、どうしてるかね。 旅、してるのかな。 それとも帰ったかな、家族の元に。 どうかな。 …約束、してた。 約束? なんの?なんの? ロント、貴女を見せるって。 ロント? ねぇ、ナディ。 …。 忘れちゃったの? …そういや、してたっけね。 してたよ? あれが約束って呼べるもんならね。 また、会えるかな。 …。 ナディ? あたし達よりもずっと。 …? 遠い場所、旅してたみたいだから。 違う大陸とか、行ってるかもしれない。 ……。 でもま、またこっちに来れば。 その時は、或いは、ね。 …そっか。 そうだね。 たべたー! て、あんたはもう。 もう少しゆっくり食べなさいって。 おなか、いっぱい! そりゃ、あんだけ食べればね。 良かったね、ロント。 うん! …ところで、エリス。 なぁに、ナディ。 また、作ってよ。 …。 ロントのおかげで、食べ足りない。 …ねぇ、ナディ。 うん? 私達の家族の名前は…。 …。 …。 いっぱい、いっぱい! …何が、良いかな。 エリスも考えてよ。 …うん。 あと卵焼きの事も。 …いえっさ、ナディ。 |